「学歴不問」はウソ? 厳しい企業の本音

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2012/11/28 7:00
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前出のアイデムの企画担当者によると、無名大学出身の学生を採用したらミスが続き、上司から「なぜ早稲田大卒を採らなかったんだ」と叱られた採用担当者がいたという。「大学名をまったく考えない選考をすると、採用担当者が結果に対して言い訳できないという事情も学歴重視の背景にあるのでは」と推測する。会社員はリスクを取りづらいのだ。

では、下位校では人気企業に就職できるチャンスはないのか――。そうとも限らない。

■偏差値37からの逆転劇

企業の本心は、なかなかに複雑。「画一的な社風になると困るので、できれば多様な大学から採用したい」(精密機器大手)との声は意外と多い。下位校の学生であっても、「優秀な」学生は採用したいという思いはあるのだ。学歴はいくつかあるフィルターのひとつ。学力テストや心理テストなどで目立った好成績を上げられれば、面接による逆転劇もありうる。

37.5――石川県金沢市にある金沢星稜大学の偏差値(河合塾による)だ。偏差値だけを見れば、下位校と言われても仕方ない。だが、この大学の就職実績はここ数年、目に見えてよくなっている。就職率は66.6%(2003年3月卒業)から87.5%(2012年3月卒業)に高まった。そのうち上場企業は0.9%から19.9%になった。来年卒業予定の学生には全日本空輸、ヤマト運輸といった有名企業の内定を勝ち取る人もいる。

成功の秘訣は大学の進路支援センターが実施する生徒指導。3年秋から毎週水曜の5時間目は就職ガイダンスの「授業」。就活事情やマナーなどに加え、身だしなみや立ち居振る舞いを厳しく指導する。さらに11月、12月には合計3回の泊まりがけの「就活合宿」がある。丸1日のグループディスカッションなどで就活スキルを磨きあげる。さらに、就活ガイド「赤本」や先輩の経験談をまとめた「内定報告書」、学歴を重視しない企業などを集めた「お薦め企業リスト」などを大学独自で編集、生徒に持たせるといった徹底ぶりだ。

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