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自治体の「中抜き」引き起こす被災地支援の新たな流れ
ブロガー 藤代 裕之

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2011/4/28 7:00
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 東日本大震災の被災地支援では、「必要な物資が必要な避難所に届かない」という報道が少なくなかった。こうしたミスマッチの防止として注目されるのが、インターネットを使ったアマゾンジャパンの支援策だ。アマゾンのサイトにある「ほしい物リスト」の機能を応用したもので、国や都道府県、社会福祉協議会などを通して避難所に物資を届けていた従来の支援の流れが大きく変わる可能性がある。

■既に50カ所以上がリスト作成 「目に見える」貢献へ

アマゾンの機能を利用した岩手県の陸前高田市消防団 高田分団のホームページ

アマゾンの機能を利用した岩手県の陸前高田市消防団 高田分団のホームページ

 ほしい物リストとは本来、自分がほしい物をリストにしておくというアマゾンの顧客サービスの1つ。避難所やNGO(非政府組織)、NPO(非営利団体)がサイトを通じ必要な物資のリストを作成しておけば、これを見た個人や支援団体などが購入して被災地に送ることができるという流れだ。岩手県や宮城県など50カ所以上の避難所でほしい物リストのアカウントが作られている。

 被災地への支援形態としては、募金や自治体・団体を通じた物資支援があるが、どこにどのような支援が行われたか見えにくい。アマゾンの場合、リストから個人や支援団体などがどれを購入するかを決めることができ、「目に見える」貢献なのが特徴だ。

 被災地が必要な物資と送り手側のミスマッチも解消できる。全国から大量の物資が避難所に送られても被災地では仕分けに苦労するという問題が指摘されてきたが、リストを利用すれば、必要な物資を必要な数量だけ設定できる。

 ほしい物リストの機能をこのように使うのは、日本ではあまりなじみがないかもしれない。米国では個人にプレゼントする際に使われたり、NPOが物資調達のために利用したりするケースもある。

 アイデアは、実はミニブログの「ツイッター」から生まれた。避難所がほしい物リストを作って全国の人が「プレゼント」として購入するのは現在の仕組みでもできるのでは、という提案がありアマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長が「thanks for the idea! Working on it.」と答えてスタートした。ソフトバンクの孫正義社長がツイッター上でサービス改善などの要望を受けて「やりましょう」と実施する例があるが、この例もいわばアマゾンの「やりましょう」案件だ。

■テントから洗濯ばさみまで「ほしい物」は避難所で異なる

 今回の支援策を推進するにあたり、東京から被災地を後方支援するボランティア団体「ふんばろう東日本支援プロジェクト」(西條剛央代表)が行っていた各避難所への支援が参考になった。同プロジェクトは、避難所ごとに必要な物資のリストをサイトにアップし、ツイッターで募集して全国から送ってもらう、という取り組みを行っていた。そこで、このときに実績があった岩手県陸前高田市の消防団高田分団のほしい物リストが最初にアマゾンで公開された。

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