節電への参加意識を高める「見える化サービス」の真価

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2011/5/30付
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今夏に予想される電力不足に備え、政府による電力需給対策がまとまりつつある。一層の節電が求められる中、企業で働く従業員や一般家庭の個人を対象に、電力消費量を「見える化」するIT関連サービスが増え始めた。

分電盤などにセンサーを設置し、電力消費量をインターネット経由で収集し、今どれだけ電力を使っているかを表示したり、節電目標を超えそうになるとアラート(警報)を電子メールなどで送信したりするクラウドコンピューティング型のサービスだ(表1)。

表1 企業や一般家庭における省エネ活動を「見える化」で支援するクラウド型サービスの例
会社名サービス名概要開始時期
NECビッグローブBIGLOBEエコバード企業における電気やガス、水道などの使用量を拠点ごとに測定し、それぞれの使用実績や省エネの進展度を小鳥が成長するアニメーションで表示したり、節電に向けた設定値を超えた場合にメールで知らせたりする2011年5月18日
日立コンシューマエレクトロニクスECO・POM・PA(エコポンパ)消費電力量や温度、湿度などのデータを計測し、あらかじめ設定した省エネ目標値を達成するには、どのような行動を取るべきかを、各拠点のスタッフが見る端末に表示する2011年7月
NTTスマイルエナジー(NTT西日本とオムロンが合弁で2011年6月1日に設立)未定家庭の消費電力量や太陽光パネルの発電量を計測し、専用端末や専用Webサイトで表示するとともに、省エネ効果を「エコ貯金」として疑似的に貯(た)めたり、CO2削減量に応じて環境保全活動へ参加・貢献できる仕組みを提供する2011年7月

電力需給緊急対策本部(現在は「電力需給に関する検討会合」)が2011年5月13日に公表した「夏期の電力需給対策」は、最大15%の節電の実現に向け、節電行動計画の標準フォーマットを、学校や製造業、卸売業などといった業種別に用意した。

蛍光灯の間引きや空調温度の28度設定といった具体策を挙げる一方で、従業員や家族への節電の啓発も大事だと指摘する。電力消費量の見える化サービスは、個人の意識喚起に有効だと期待されているのだ。

■ゲーム感覚取り入れ継続的な取り組みに

NECビッグローブが5月18日に開始した「BIGLOBEエコバード」は、コンビニエンスストアや飲食店など複数拠点を持つ企業を対象にしたサービスだ。分電盤や水道メーターに使用量を計測するセンサーを設置し、そのデータをインターネット経由で集計する。

集計結果は、省エネ・節電の推進部門が全社の進捗状況を管理したり、問題拠点を洗い出したりするために利用できるが、BIGLOBEエコバードでは、従業員一人ひとりが省エネ・節電活動に参加することをうながすため、使用実績などの表示方法を工夫した。

具体的には、小鳥のアニメーションを使った。日々の目標値と実績値に基づく省エネ達成率を小鳥の親子の成長度合いで知らせたり、改善割合を拠点別にランキング表示したりする。あらかじめ設定した値を超えると、電子メールで通知することもできる。ゲーム感覚を取り入れることで、現場の取り組みをうながそうという考えだ。

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