2018年11月15日(木)

日本発のカードバトルが海外でヒット 「常識」を覆した切り札
ゲームジャーナリスト 新 清士

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2012/6/27 7:00
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GooglePlayは、グーグルが市場を適切に管理できておらず、鳴り物入りで立ち上げたSNS(交流サイト)の「Google+」もユーザーの誘導に失敗している。このため、フェイスブックのように口コミの効果を見込めず、ソーシャルゲームが成立する条件ともいえる一定規模のユーザー数を集められず、収益を上げることが難しい状態が続いている。

■欧米企業が見放すなか、GooglePlayで成功

米ポップキャップゲームズの「ビジュエルド・ブリッツ」の紹介ページ

米ポップキャップゲームズの「ビジュエルド・ブリッツ」の紹介ページ

カジュアルゲームの有力企業である米ポップキャップゲームズ(PopcapGames)は、ソーシャルゲームの要素を組み入れたパズルゲームの最新作「ビジュエルド・ブリッツ」の配信を18日に中止した。ドイツのソーシャルゲーム大手のウーガ(Wooga)もフェイスブックで人気を博した「ダイヤモンドダッシュ(DiamondDash)」など、有力3タイトルのサービスを7月1日から中止することを明らかにしている。

ところが内部関係者によると、神撃のバハムートはGooglePlayで、4月に1億円以上を売り上げ、1人当たりの売り上げもほとんど日本と変わらないほどの高い金額だったという。特に米国では、ソーシャルゲームに対する1人当たりの売り上げが月額1ドル以下とされており、にわかに信じられない数字だった。

ゲームバランスなどは、さらに丁寧に調整されたのだろう。iPhone版は全世界で同時にリリースされ、リリースから1カ月で販売金額1位を取るという過去になかった実績を達成したのだ。調査会社Flurryによると、同じアプリケーションを出した場合、アンドロイド端末に比べてiPhoneは、4倍近く売り上げが伸びるという。単純に当てはめると月に4億円以上を売り上げたと推測できる。

■日本で成熟させてからリリース

もちろんゲームの完成度が高くなければ、これほどの成果は出ないはず。神撃のバハムートは、ゲーム開始時にはシンプルすぎるように見えるわりに、実際にプレーを始めると戦略的な奥行きを感じられる。

日本でサービスを成長させ、最初からボリューム感を演出できる大量のカードなどのコンテンツを抱え、ユーザーの好みを分析する手法を成熟させたうえで海外市場に打って出たことなどが成功の要因だろう。米国のサイトでは「トレーディングカードゲーム」と「ロールプレイングゲーム」の要素がミックスされたゲームと評価されており、過去に類似のゲームが存在しなかったこともヒットの要因だろう。

一般的には、米国発で実際のカードを使うバトルゲームとして根強い人気がある「マジック・ザ・ギャザリング」(米ウィザーズ・オブ・ザ・コースト)に近いタイプのゲームとして理解されている。

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