2019年2月19日(火)

日本発のカードバトルが海外でヒット 「常識」を覆した切り札
ゲームジャーナリスト 新 清士

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2012/6/27 7:00
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5月12日に米アップルの「iPhone」向けにリリースされたゲーム「神撃のバハムート(Rage of Bahamut)」が、世界的なブームと呼べるまでのヒットに至っている。日本のサイゲームス(Cygames)が開発し、ディー・エヌ・エー(DeNA)が全世界にリリースした。グリーが3月にリリースした「ゾンビジョンビ(ZombieJombie)」を上回る成功を果たし、"日本のカードバトル形式のソーシャルゲームは海外でヒットしない"という常識を完全に覆した。

■米国では予想外だった人気

米アップルのAppStoreのランキング(6月25日)。「神撃のバハムート」は売り上げランキング6位につけている

米アップルのAppStoreのランキング(6月25日)。「神撃のバハムート」は売り上げランキング6位につけている

調査サイトAppAnnieによると、米国で最も競争が激しいアップルのアプリ市場「AppStore」の販売金額ランキングで、6月12日に1位を取った。トップには1カ月で到達した格好だ。その後もランキング上位に食い込み続け、6月25日時点でも6位につけている。ダウンロード数では、リリースした5月15日に341位だったが、5月24日には101位にまで上り、6月12日には25位につけている。

ダウンロード数は最高位が17位で、現在では180位台に落ちたものの販売金額は6位。それだけ安定してユーザーを獲得していることを示している。この傾向はほかの英語圏も同じで英国では販売ランキング8位、シンガポールでも3位(いずれも6月25日)と高い人気を獲得している。

「神撃のバハムート」のGooglePlayのページ

「神撃のバハムート」のGooglePlayのページ

この成功は、米国のゲーム業界ではまったくの予想外だったようだ。複数のゲームアプリのレビューサイトが紹介してはいたが、これほどのブームを巻き起こすと予測していたサイトは見当たらない。むしろ「ブラウザベースを移植したようなゲームで、音楽もなく操作が複雑なので、あまりお勧めしない」というレビューがあるぐらいだ。

昨年、ある中堅ゲーム会社の幹部が欧州でのゲーム商談会に臨んだ際に、日本のカードバトルゲームは「まったく評価されなかった」という。専用アプリではなく、HTMLをベースにフラッシュで簡単なアニメーションを見せる日本型カードバトルゲームがヒットするのは日本だけの特殊事情というのが、欧米での一般的な評価だった。

ところが、グーグルのAndroid(アンドロイド)OS向けソフトのダウンロードサイト「GooglePlay」で神撃のバハムートは4月22日にランキング1位を獲得した。

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