親を失った子の支援、本当に必要なものは…(震災取材ブログ)
@東京

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2013/3/6 7:00
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父との死別から10年目に流した大粒の涙。阪神大震災で親を失った子どもと交流する「あしなが育英会」(東京)の伊藤道男・神戸事務所長(55)は遺児への継続的な支援と追跡調査の必要性を痛感させられた一つの出会いが忘れられない。

あしなが育英会が発行した東日本大震災遺児作文集

あしなが育英会が発行した東日本大震災遺児作文集

震災後10年にわたる心の変化などを調べるため、同会が2004年に実施した聞き取り調査に協力しようと、高校時代に父親を亡くした一人の男性が、数年ぶりに同会スタッフの前にやって来た。世間話などを交えたあいさつの中で「地震」「お父さん」という言葉が出てきた瞬間、男性は大粒の涙を流し始めた。

父や地震の話題を避けて受験、進学、就職という人生を歩いてきた男性。伊藤さんは「決して時間は心の傷を解決しない。そんな常識を頭では理解していたつもりだが、いざ涙を前にすると、傷の深さを突き付けられる思いだった」と話す。

阪神大震災の約3.5倍にのぼる遺児が出た東日本大震災。切実に求められるサポートとは何なのか。兵庫県と神戸市が2010年に、阪神の遺児74人を対象にまとめた調査では、将来の大災害で求められる支援(重複回答)として、26%が「心のケア」を挙げ、次いで「奨学金等による就学支援」(16%)、「生活費などその他の経済的支援」(14%)の順だった。

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