素朴な、でも奥深い「8つの疑問」 PCオーディオの世界(4)

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2012/9/28 7:00
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 音楽CDを超える音質と利便性が魅力の「PCオーディオ」システム。CDプレーヤーの代わりにパソコンと音楽再生ソフト、「DAC(音楽データをアナログ信号に変換する装置)」と呼ぶ機器を用意し、スピーカーやアンプと接続すれば完成だ。連載最終回となる今回は、PCオーディオにまつわる素朴な疑問について、オーディオライターの御田照久氏に解説してもらった。素朴な疑問ほど技術的に奥深い場合もあるが、答えは分かりやすく示してあるので、初心者から上級者まで役立つはずだ。(電子版編集部)

(イラスト:ハラアツシ)

(イラスト:ハラアツシ)

【Q1】古いオーディオシステムを持っているのだけれど、PCオーディオには使えない?

【A1】基本的には大丈夫。まずは試してみましょう。

PCオーディオでは、比較的データ量の大きいハイレゾ(ハイレゾリューション=高解像度)音源を再生することもありますが、アンプやスピーカーに対して特別なスペックを要求するものではないので、古いオーディオシステムでも基本的に使えます。

ただし、音質の傾向などは、ドライブとの組み合わせや、音楽再生ソフトの環境設定などで大きく変わります。その違いを試してみるのもPCオーディオの楽しみの一つと言えるでしょう。お手元に遊んでいるオーディオシステムをお持ちなら、悩む前に、ぜひ、挑戦してみてはいかがでしょう。

【Q2】ハイレゾ音源のデータって、超高域までちゃんと再生されるのでしょうか。

【A2】元データの録音品質によって異なります。

ハイレゾデータは、より高いサンプリング周波数で録音しているため、CDより高域再生の上限は高いですが、それは「再生可能な範囲」が大きいことを意味するだけで、元のデータに超高域の音が入っていなければ当然の事ながら再生されません。

一方で、アナログ信号をデジタイズするときには、サンプリング周波数の2分の1以上の高域データは存在しない、というのがデジタルオーディオの基本原理である「標本化(サンプリング)定理」の前提条件になります。しかし、現実のフィルター特性では理論通りにはカットできないため、超高域データは結構悩ましいものです。

以前、ローリングストーンズの24ビット/192kHzのハイレゾ音源で、「20数kHz以上がスパッと切れているではないか! 超高域成分をカットしているのか」と話題になったことがありました。これなどは当時のアナログテープデッキの磁気ヘッドの特性で、高域がレベル的にばっさり切れていたわけです。超高域成分が問題なくきれいに切れている方がデジタルデータ化するにははるかに問題が少なく、逆にこれは喜ぶべきことだったわけです。

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