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焼き魚定食、カレー、天せいろ 太らない「食べる順番」

 量はそのまま、外食にも応用できる超簡単ダイエット。ダイエットという言葉から思い浮かぶのは「食べる量」を減らすことだ。しかし、食べるもの、食べる量は同じでも、「食べる順番」を変えるだけでやせやすくなるというから驚くではないか。城西大学教授の金本郁男さんに、実例を挙げつつ、ダイエット効果の高い食べ方を聞いた。

大食いをしているつもりはないのになぜかやせない──。そんな人は、もしかしたら食べる"量"ではなく、"順番"に問題があるのかもしれない。

「肥満は、糖質の急激な摂取によって血糖値が急上昇し、脂肪が蓄積することが原因。同じ献立でも、糖質がゆっくり吸収されるように食べる順番を変えるだけで"緩い糖質制限"になり、肥満を予防できる」と言うのは、城西大学薬学部教授の金本郁男さんだ。

当たり前のようだが、食べ物は腸に届いた順に栄養として吸収される。ご飯を先に食べれば糖質が先に、肉や魚を先に食べればたんぱく質が先に吸収される。

金本さんが勧めるのは、腸での糖質吸収をゆっくりにする、食物繊維豊富な野菜や海藻類などから食べること。次に、肉や魚などのたんぱく質を中心に食べ、ご飯はその後に食べるようにしよう。「おかずから先に食べることで満腹感を得られて、結果的にご飯の量が減ることにもなる」(金本さん)。金本さん自身も、食べる順番を変えてご飯の量を少し減らすことで、5kg減の無理のないダイエットに成功したという。

食事の際には、まず献立全体を見渡して「どれから食べれば糖質吸収を緩やかにできるか?」と考えるクセをつけたい。早速、以下のページの実践例から考えてみよう。

~焼き魚定食はこの順番で食べる~

食物繊維を最初に食べる

昼食メニューの定番、焼き魚定食について、血糖値の上昇を緩やかにする食べる順番を、金本さんに解説してもらおう。

「原則は、食物繊維から食べることと、味付けが薄いおかずから食べること。この献立の場合は、ホウレン草のお浸しをまず全部食べましょう。味が濃くなるとついご飯を食べたくなるので、醤油をかけるならごく少量で。ヒジキも食物繊維が豊富ですが、味付けによってはご飯が進んでしまうので、後半に残すことにしましょう」。

お浸しを食べ切ったら、焼き魚をできるだけたくさん食べる。肉や魚はボリュームもあるので、満腹感を得られる。このときも醤油は控えめにしよう。

魚の次は味噌汁。汁は塩味が濃いので、具から先に食べるといい。次にヒジキの炒め煮を食べたら、最後にご飯を少量食べる。焼き魚からご飯までの順を繰り返しながら、よくかんで味わおう。漬物の出番がない理由は「ご飯が余計に進むだけなので」。

この順で食べれば早めにおかずを食べ切るので、ご飯をお代わりすることもなくなる。無理なく糖質がカットでき、食事量全体も減らせるというわけだ。

~カレーライス サラダセットはこの順番で食べる~

カレーライスとサラダのセットの場合も、「食物繊維豊富な野菜から食べる」という原則にのっとってサラダから食べよう。「オリーブ油のような良質な油や酢は、食物が腸へ移動する速度を緩やかにする働きがある。サラダには、これらを使ったドレッシングをかけるのがお勧めです」。

サラダを食べたらカレーライスへと進むが、ライスはまだ食べない。「牛肉に含まれる脂質が糖質吸収を抑えるので、先に肉だけを食べてほしい」。かみ応えのある食感は満腹感にもつながり、過食を防ぐ。肉を食べたら、残りのカレーライスをゆっくり堪能しよう。「血糖コントロール作用がある牛乳を入手しておき、食前に飲めばパーフェクトです」。

カレーライス サラダセットの食べる順番

1.サラダを全部(ドレッシングをかける)
2.カレーの肉を全部
3.カレーの残りをゆっくり
ここがpoint!
・牛乳が用意できるのであれば、食前に牛乳を飲む。

~「天せいろ」はこの順番で食べる~

蕎麦は一気にすすって平らげるのが粋かもしれないが、糖質制限の考え方によれば「少量ずつゆっくりと」が正解となる。

天ぷらが付く場合は、まず天ぷらをすべて食べ、合間に蕎麦を少量ずつ楽しもう。天ぷらを全部食べ終わったら、残りの蕎麦をゆっくり食べる。蕎麦湯にも糖質が溶け込んでいるので、飲みすぎは禁物だ。うどんの場合は、さらに糖質の量が多いので、ネギなどの薬味を多めに入れるように工夫しよう。「特に立ち食いの店で蕎麦やうどんを食べるときは、早食いになりがちなので要注意です」。

「天せいろ」の食べる順番

1.天ぷらは揚げたてを全部(合間に蕎麦を少量)
2.残りの蕎麦をゆっくり
3.蕎麦湯は少量
ここがpoint!
・立ち食いの蕎麦やうどんは早食いになりやすいのでNG。

アドバイザー

金本郁男さん
 城西大学薬学部教授。1954年、群馬県生まれ。富山医科薬科大学大学院薬学研究科修了後、同大学付属病院などを経て2008年より現職。専門は医療薬学。メタボリックシンドローム予防を目的とした低GI食の、最適な摂取方法などを研究。近書に『低糖質ダイエット食べ合わせルールブック』(永岡書店)。

(ライター 宮本恵理子)

[日経おとなのOFF2013年2月号の記事を基に再構成]

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