スマホゲーム、黄金時代に 成長支える日本の流儀
ジャーナリスト 新 清士

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2014/1/4 7:00
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広告マーケティング会社のサーバーズが13年12月発表したスマホアプリへの1カ月の平均課金額は300円未満の人が57%だった。これはゲームユーザーの過半数以上が無課金で遊んでいることを示唆している。課金額が300~500円未満は11%、500~1000円未満は12%と、有料で遊ぶユーザーの多くが少ない課金額で遊んでいることが分かる。1000~5000円未満は14%と1割を超すものの、5000~1万円未満は2.9%、1万円以上は3.5%と、5000円以上払う人は6%余りにすぎない。

■家庭用ゲームからスマホにシフト

クイズゲーム「魔法使いと黒猫のウィズ」が大ヒットしたコロプラの公式ページ

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日本のゲーム会社は売上高をガチャシステムに依存する傾向が強い。つまり、ゲームユーザーのわずか6%程度の月額5000円を超える高額課金者に支えられているといえる。大半のゲームユーザーは、無料かちょっとした課金額で遊んでいる。だが、スマホゲーム市場の拡大に伴い高額課金ユーザーの数も増え、それがゲーム各社の収益に大きく貢献しているわけだ。

日本人がゲームに対しカネ払いが良い2つ目の要因は、コアユーザーの年齢層だ。ゲーム業界では、課金ユーザーの中心は20~30代の独身の社会人といわれている。比較的自由に使える資金に余裕がある人たちだ。この年齢層はかつて家庭用ゲームを一番熱心に買うユーザー層だった。その彼らが今、家庭用ゲームからスマホゲームに移り、それなりの金額を払って遊んでいるとみられるのだ。社会人の娯楽費として月に5000~1万円程度は驚くほど高い金額ではないだろう。

■若者のパチンコ離れが加速

3つ目が、パチンコやパチスロといった日本独特の遊技機ユーザーがスマホゲームに流れ込んでいる可能性があることだ。日本生産性本部余暇創研が13年8月に発表した「レジャー白書2013」によると、遊技機で遊ぶ人の数は減少が続き、10年の1670万人に対し12年は1110万まで落ち込んだ。遊技機は売上高こそ12年に19.1兆円と巨大だが、ここ数年は急激な縮小が続いている。

特に、遊技機で遊ぶ若年層ユーザーは激減している。同白書では、1年に一度は遊技機で遊んだことのある人口参加率を取り上げ、02年と12年を比較している。10代男性は14.8%から2.0%に、20代男性は49.5%から18.1%と大幅に減少した。若者の遊技機離れが猛烈な勢いで進んでいるのだ。

もちろん、パチンコやパチスロなどの遊技機を離れたユーザーがすべてスマホゲームに移行しているわけではない。それでも、国内でスマホを所有するユーザーはアップアニーの単純計算による推計値で考えると13年で5300万人だ。スマホゲームを遊んでいるユーザーの母数は遊技機のユーザー数を大幅に超えていると考えるのが自然だろう。

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