静かに消えた「赤プリ」 高さ140mの超高層を美しく解体 13年の注目技術4位

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2013/12/5 7:00
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2013年もいよいよ残すところ1カ月を切ったが、今年、社会に大きなインパクトをもたらした技術は何か――。IT(情報技術)や医療、建設、電気・機械の分野を対象にした雑誌を発行する日経BP社では、専門記者200人が今年注目された300以上の技術を挙げ、その中から4人の審査員(ノンフィクション作家の山根一眞氏、日経トレンディの渡辺敦美編集長、日経ビジネスの山川龍雄編集長、日経WOMANの佐藤珠希編集長)がベストテンを選出した。今回は、ベストテンで4位となった超高層ビルの解体技術を紹介する。この技術は今年、バブル経済を象徴する建築物だった「グランドプリンスホテル赤坂(赤プリ)」の解体に適用された。高さ140mの威容を誇ったこの超高層ビルは、最新の解体技術によって、静かにそして美しく消えていった。

東京都心の赤坂見附交差点を見下ろしていた「赤プリ」が、静かに姿を消した。バブル経済期を象徴する建物が、上から徐々に縮んでいく様子は、当時を知る世代には哀愁すら漂う都市の新たなシーンとして感慨深いものがあったはずだ。

縮み行く赤プリ。左から2012年12月中旬、2013年1月中旬、2013年3月下旬に撮影(写真:日経アーキテクチュア)

縮み行く赤プリ。左から2012年12月中旬、2013年1月中旬、2013年3月下旬に撮影(写真:日経アーキテクチュア)

解体工事を手掛けたのは大成建設・西武建設JV(共同企業体)。導入したのは大成建設が開発した「テコレップシステム」と呼ぶ工法だ。騒音や粉じんの拡散を抑えるのが特徴。超高層ビルの解体はこれまで、建物の内外にタワークレーンを立てて進めるケースが多かったが、まるで違った方法で解体してみせた。

テコレップシステムでは、既存ビルの屋根を大型ジャッキで支えて蓋にして、屋上階の外周に取り付けた防音パネルとともに建物上部をすっぽりと覆う。閉鎖空間で解体を進めた後、ジャッキで下げることを繰り返す。2層分の解体と屋根のジャッキダウンにかかる1サイクルの工期はおよそ10日だ。

既存の屋根と足場で囲った建物上部の閉鎖空間。この中で解体工事を進めた(写真:大成建設)

既存の屋根と足場で囲った建物上部の閉鎖空間。この中で解体工事を進めた(写真:大成建設)

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