目標の6倍受注 新型レクサス、巧みな動画プロモ

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2014/7/31 7:00
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日経デジタルマーケティング
 そのクルマは、トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」の中でも、どちらかと言えば地味な存在。消費者認知も高いとは言えなかった。それが一転、手間をかけた巧みなデジタルマーケティング戦略によって認知度がトップクラスに浮上したのだから、関係者は喜びもひとしおだ。プロモーションサイトを訪問した人の数が過去最高を記録し、発売1カ月目の受注数は目標の6倍を記録した。

「CT200h」のスペシャルサイト

「CT200h」のスペシャルサイト

レクサスを統括する社内カンパニー、レクサスインターナショナルは、あるプロモーションの成功に沸いた。エントリーモデルに当たる小型ハイブリッド車「Lexus CT200h」のモデルチェンジに合わせて2014年1~2月に実施したプロモーションが、想定以上の成果につながったのだ。

プロモーション施策を主導したレクサスブランドマネジメント部Jマーケティング室主任の天野正秀氏は、少しばかり上気した面持ちで語る。「レクサスのブランドサイト『lexus.jp』にプロモーション用に設けたスペシャルサイトを訪問したユニークユーザー(UU)数が、過去最高になった。また、1月の発売日から1カ月間での受注数が、目標の約6倍になっている」。

価格が1200万円を超えるモデルもある高級車「LS」や、スポーティーな仕立てで人気がある「IS」などを凌ぐWebサイトへの集客を、レクサスの中では本流とは言えない小型車で実現した。勝因の第1はレクサスのマーケティング史上、例がないほどのデジタル重視を貫いたことにある。

■かき消された3年前のプロモーション

レクサスインターナショナルにとってCT200hのプロモーションを実施するのは約3年ぶり。2011年1月以来のことになる。しかし「事実上、今回が初のプロモーション。それだけに力が入った」と天野氏は振り返る。

どういうことか。

前回のプロモーションは、CT200hという新車種をレクサスブランドに加えるタイミングで実施したものだ。300万~400万円台と同ブランドとしては手ごろな価格であり、最量販車となることを社内外から期待された。プロモーション予算もそれなりの額を確保。勇躍してスタートさせたという。

しかし、である。開始からわずか2カ月後、あの東日本大震災が発生してしまう。テレビは連日ニュース、報道番組一色となり、テレビCMを出稿することもままならない。クルマの生産や販売体制にも影響が及ぶに至り、「新車のプロモーションどころではなくなった」(天野氏)。つい最近までCT200hの消費者認知、そして販売台数が期待ほどには伸びなかった裏側には、そうした不運があった。

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