2017年12月14日(木)

東大、量子ドット太陽電池でセル変換効率26.8%達成

2014/6/26付
保存
共有
印刷
その他

日経エレクトロニクス

 東京大学 先端科学技術研究センター 教授の岡田至崇氏は、中間バンド方式の量子ドット型太陽電池セルに72倍で集光した際のセル変換効率として26.8%を達成した。これまで同方式の最高値は、1000倍集光時に21.2%だった。

 開放電圧は2.05V、短絡電流密度は1193.3mA/cm2(平方センチメートル)、曲線因子は78.8%である。5mm角のセルを使ってUL台湾で測定した。

 今回、岡田氏は変換効率の向上とともに、集光時の発熱を抑えるための構造を新たに適用した。中間バンド方式の量子ドット型太陽電池は、化合物多接合型太陽電池などに比べて、電流量が多いという利点がある。しかしその影響で発熱量が増え、集光倍率を高めると出力が低下するという課題があった。

 そこで、量子ドット層の上にInGaP(インジウム・ガリウム・リン)層を形成することで、これまで量子ドットの周囲のGaAs(ガリウムヒ素)に入射していた光の一部をInGaP層で吸収するようにした。

 量子ドット層とInGaP層を直列に接続しているため、電流量を減らして電圧を高めることができた。

 今後は、集光倍率をさらに高めて、発熱の影響が低減していることを確かめる。今回の成果は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の「革新的太陽光発電技術研究開発」の成果である。

(日経エレクトロニクス 河合基伸)

[日経テクノロジーオンライン 2014年6月25日掲載]

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ

関連キーワードで検索

太陽電池量子ドット



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報