2017年11月24日(金)

ソーシャルゲームが大流行する「薄気味悪さ」
ゲームジャーナリスト 新 清士

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2011/1/26 7:00
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「CityVille」のゲーム画面

「CityVille」のゲーム画面

 パソコンや携帯電話で手軽に遊べる「ソーシャルゲーム」が世界的に大流行している。成功の理由は、友人と交流する「ソーシャル機能」や基本料が無料の「フリーミアムモデル」などいくつかあるだろうが、実際に遊んでいると、それだけでは説明しきれないある種の「計算」も感じる。今回はそれを「痛みポイント」というキーワードで読み解いてみたい。

 米ソーシャルゲーム最大手のジンガが2010年12月に公開した街づくりゲーム「CityVille」は、2カ月足らずで世界で1億人の登録ユーザーを集める成功を収めた。住宅や農園、商業施設などを作りながら自分の街を育てていく内容で、クリックだけの簡単な操作ながらゲームの完成度は高い。グラフィックスもよく作り込まれていると評判を集めている。

 実際、筆者もこのところ夢中になって遊んでいる。ソーシャルゲームはもはや低予算で短期間に開発する「お手軽ゲーム」ではなく、開発費を投じて高度なシステムを採用し、大量のユーザーを集める時代になってきたことがわかるゲームでもある。

■不満ながらも止めない理由

 ただ、遊んでいると楽しい半面、フラストレーションがたまることも多い。

 例えば、ゲーム中に友人を勧誘するメールを出させようとしたり、有料アイテムを買わせようと誘導したりする仕掛けがしばしば現れる。アイテム課金モデルである以上、仕方ないとはいえ、ゲームを進めるうえで必要なアイテムは常に不足している。長い時間をかければ無料で入手することもできるが、早く先に進むには結局、有料アイテムを買うしかない。

 1つの命令を出してから、次の新しい命令を出すタイミングがくるまで5分、10分、30分と一定の時間待つ必要があることも不満の理由だ。普通のゲームのようにどんどん先に進むことができず、繰り返しアクセスする手間をかけなければならない。

 そのせいで仕事がはかどらず、もう何度も「やめよう」と思った。それでも止めないのは、ゲームが進行すると何か大きなことを達成したような気分を味わえるからだ。画面をついつい眺めて新しい命令を出すタイミングを待ったり、有料アイテムを使ったりする。他のソーシャルゲームでも同様の経験を持つユーザーは少なくないだろう。

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