イー・アクセス、強まるソフトバンク色 3G速度半減
電波をLTEに振り向け

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2013/6/25付
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2倍速サービスを打ち切る背景には、LTEの高速化を急ぎたい同社の意向がある。同社は12年3月から、3Gの後継となるLTEサービスを始めているが、同社が保有する電波は上下各15MHz幅しかなく、大半の地域でLTEに上下各5MHz幅しか割り当てられていない。このためLTEの通信速度が、大半の地域で下り最大37.5Mbpsにとどまり、LTEの高速化を進める競合他社との差が開いていた。

こうした状況を打開するため、3Gに割り当てる電波を現行の半分である上下各5MHz幅に縮め、逆にLTEは同5MHz幅から同10MHz幅へと広げる。これにより、下り最大75MbpsというLTEの2倍速サービスを拡充することを狙う。同社では「3GからLTEへの移行は当社の予想以上に進んでおり、総データ量では既にLTEが3Gを上回っている。当社に割り当てられている電波を、より多くの方にご利用いただくための措置。既存ユーザーには極力迷惑のかからないような形で移行を進めたい」(イー・アクセス広報)としている。

■性急な移行で混乱の恐れ 背景にソフトバンクの意向も

とはいえ、携帯電話サービスで通信速度を半分に引き下げるという変更は異例。発表から実施までの期間が2カ月弱と短いこともあり、ユーザーの間で混乱が起きそうだ。また今回の変更に際し、ユーザーがLTE対応端末に買い替える場合、現行契約の中途解約料が最大1万円分割り引かれるものの、2年契約の満了まで7カ月以上残っているユーザーは自己負担が発生する。また、イー・アクセスの回線を解約し他社に乗り換える際は中途解約料の割引は適用されない。

同社は13年1月にソフトバンクの子会社となり、その後出資比率は変更されているが、実質的にソフトバンク系列の通信会社となっている。同年3月には、ソフトバンクモバイルの「iPhone5」ユーザーがイー・アクセスのLTE回線に接続できる「ダブルLTE」サービスを開始するなど、ソフトバンクモバイル主導でイー・アクセス回線の再編が進んでいる。今回のサービス変更の背景には、LTE回線の高速化でNTTドコモやKDDI(au)に対抗したい、ソフトバンクの意向があるとみられる。

(電子報道部 金子寛人)

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