2018年10月20日(土)

消防庁、宿泊施設の「適マーク」復活へ ネット対応も

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2013/7/25付
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総務省消防庁は、宿泊施設の防火安全性を証明する新たな表示マーク「防火基準適合証」を2014年秋にも導入する。2003年に廃止された旧「適マーク」を事実上、復活させる。2012年5月に広島県福山市で発生したホテル火災を踏まえた対策だ。7月17日に公表した「ホテル火災対策検討部会」(部会長:関澤愛・東京理科大学教授)の報告書に盛り込んでいる。

宿泊施設で掲示できる全国統一の新マークの案(資料:消防庁)

宿泊施設で掲示できる全国統一の新マークの案(資料:消防庁)

新たな表示制度の案によると、対象となるのは収容人員30人以上で3階建て以上のホテル・旅館。ホテルなどの事業者からの申請によって、消防機関が必要に応じて立ち入り検査して認定する。防火管理の実施状況や消防用設備の設置状況などが消防関係法令に適合していることに加え、現行の建築基準法令基準(構造・防火区画・階段)に適合していることを点検する。

新マークの図柄は、青地に銀文字と金文字の2種類。銀文字のマークは1年間有効。3年継続して取得すると、翌年から3年間有効の金文字のマークになる。フロントなどに掲示するほか、ウェブサイトでも表示できるようにする。

■ネット検索サービスとの連携も

旧適マーク制度は、東京・新宿の歌舞伎町ビル火災を踏まえた消防法改正によって、防火対象物定期点検報告制度が導入されたことを契機に廃止。現行の表示制度には、消防法の防火基準に適合した300人以上収容の建物が掲示できる「防火基準点検済証」と、それより小さい建物の「防火自主点検済証」があるが、小規模なホテルなどでは普及していないのが実態だ。

報告書では、ホテル・旅館には、建築構造を含めた防火安全性を証明する制度がないと指摘。そのうえで「旧適マーク制度の点検項目を基本とし、事業者の申請に基づき消防機関が認定する新たな表示制度の整備が必要だ」と提言した。防火対象物定期点検報告制度の活用や、建築部局との情報共有によって、消防の検査などの負担軽減を図る。

さらに、「インターネットなどによる宿泊予約が多く利用されてきているため、インターネット時代に対応した公表方法についても検討する必要がある」と言及。ネット検索サービスとの連携などによって利用者に選択しやすくすることで、安全対策に不備があるホテル・旅館を淘汰していくといった考え方を示した。

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