マンU・ファーガソン元監督に学ぶリーダーシップ

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2014/6/26 7:00
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ブラジルで開催中の2014年サッカー・ワールドカップも回が進んでいるなか、サッカー史上最も偉大な監督が組織のリーダーのあるべき姿をどう考えているかを知りたいと考えている読者もいるだろう。

今年72歳になるサー・アレックス・ファーガソン氏は、2013年5月、イングランドのマンチェスター・ユナイテッドFCの監督から引退した。昨年夏に『フォーブズ』誌が発表した計算結果によれば、同氏は27年間の監督在任中に、このクラブの価値をスポーツ史上最大級となる31億7000万ドルまで高めている。

マンUの試合観戦に訪れたファーガソン元監督(3月25日、マンチェスター)=ロイター

マンUの試合観戦に訪れたファーガソン元監督(3月25日、マンチェスター)=ロイター

ファーガソン氏が監督に就任する以前のマンチェスター・ユナイテッドは、20年間に1度もタイトルを獲得できなかった。ところが同氏の監督就任後、マンチェスター・ユナイテッドはプレミアリーグで13回優勝を果たし、その他の国内タイトルや国際タイトルでも25個のトロフィーを獲得した。次点のタイトル数を持つ監督の2倍にも達する成績を打ち立てている。ファーガソン氏は選手の強化育成だけでなく、クラブの運営面でも辣腕をふるった。「アップルを築いたのがスティーブ・ジョブズであったとすれば、マンチェスター・ユナイテッドを築いたのはサー・アレックス・ファーガソンだ」。マンチェスター・ユナイテッドの前最高経営責任者(CEO)、デヴィッド・ギル氏は、昨年、『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌にそう語っている。

ハーバード・ビジネス・スクール教授のアニタ・エルバース氏は、ファーガソン氏と共著で約5000ワードの記事を『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌に発表し、ファーガソン氏が長年にわたるユナイテッドでの監督経験から得た、組織のリーダーのありかたに関する8つの教訓を紹介している。それ以前にもエルバース氏はファーガソン氏のマネジメント手法を研究し、ビジネス・スクールが範とすべきケース・スタディーとしてまとめている。エルバース氏はかつての教え子だったトム・ダイとともに、ファーガソン氏に何度もインタビューし、トレーニングのやり方を見学し、さらに選手やアシスタント・コーチからも話を聞き、ミーティングで語ったり、廊下で立ち話をしたり、カフェテリアで雑談したりするファーガソン氏の様子を眺めてきた。

ファーガソン氏は、エルバース氏がケース・スタディーの授業をしているハーバード・ビジネス・スクールの教室に登場し、学生からの質問に答えた。教室には立つ余地もないほど大勢の聴衆が詰めかけた。このあと、エルバース氏はファーガソン氏の考える組織のリーダーのありかたについて本人から話を聞いた(その後、ファーガソン氏は経営幹部向けプログラムの講師を務めてほしいというハーバード・ビジネス・スクールからの要請に応じた)。以下は、『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌に発表された興味深く長大な記事を要約し、具体的な教訓とファーガソン氏自身の言葉を選んで紹介する。

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