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東芝がシステムLSI事業再編を発表、先端SoCは複数ファウンドリーに

長崎工場の設備はソニーへ譲渡

東芝は,システムLSI事業の再編を正式に発表した。同事業を2011年1月1日付で,先端SoC(system on a chip)を中心とする「ロジックLSI事業部」と,アナログICやCMOSセンサを扱う「アナログ・イメージングIC事業部」に分離する。40nm世代の一部と32/28nm世代以降のSoCの生産は,韓国Samsung Electronics社を含む複数のファウンドリー企業へ委託する。高性能プロセサ「Cell」や画像処理用LSI「RSX」などのシステムLSI製品を生産してきた長崎工場については,生産設備をソニーへ譲渡する。これにより,Cellの自社生産からは撤退するが,外部の生産能力を使ってCellを調達し,同プロセサを搭載する製品の供給は継続するという。

ロジックLSI事業部では,カスタム性の強い製品の需要の変動に対して,自社の製造ラインと生産委託を組み合わせて柔軟な製造体制を構築するという。2011年度から,40nm世代品の一部を含む最先端製品については複数のファウンドリー企業へ生産委託し,自社内の300mmウエハー生産拠点を大分工場へ集約する。大分工場では,40nm世代までの論理LSIの製造は継続する。生産委託先については「Samsung Electronics社を含む複数社」(東芝 広報室)という。今後,論理LSIについては設計開発部門に集中的に経営資源を投入していく。

アナログ・イメージングIC事業部では,アナログICやCMOSセンサを含むイメージング(画像用)ICに注力する。生産については,大分工場や岩手東芝エレクトロニクスなどの既存の生産ラインを活用する。大分工場では,300mmラインの一部もアナログICやCMOSセンサ向けに利用する構えだ。この事業については,汎用性の高い製品に注力することで,生産ラインの効率を高め,事業の拡大と収益性の向上を両立するとしている。

東芝はこれと併せて,ソニーおよびソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)との合弁会社である長崎セミコンダクターマニュファクチャリングに東芝が所有する半導体製造設備を,ソニーへ譲渡することを発表した。東芝とソニーの間で基本合意に達した。2010年度内早期に正式契約を交わし,2011年度初頭に譲渡するという。これに伴い,長崎セミコンダクターマニュファクチャリングにおける3社の合弁関係を解消する。東芝はこの施策により,アセットライト化を図るとともに,大分工場に経営資源を集中することで,生産性とコスト競争力を高めていくとしている。

長崎セミコンダクターマニュファクチャリングは,ソニーセミコンダクタ九州の長崎テクノロジーセンター(長崎工場)敷地内において,CellやRSXなどの高性能半導体のほか,東芝およびソニーの民生機器向けの最先端SoCを生産している。今回,東芝がソニーへ譲渡する製造設備は,大きく二つの内容から成る。(1)2008年に東芝がソニーおよびソニーセミコンダクタ九州から購入し,長崎セミコンダクターマニュファクチャリングに譲渡していた長崎テクノロジーセンター内の「300mmラインの設備」,(2)東芝がその購入後に投資したもののうち,東芝とソニーで別途譲渡について合意する「そのほかの設備」である。

(日経エレクトロニクス 大下淳一)

[Tech-On! 2010年12月24日掲載]

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