米アマゾンのキンドル担当者に一問一答 「米国版の書籍も引き継げる」

2012/10/25 6:30
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Amazon.co.jpを運営するアマゾン ジャパン(以下、アマゾン)は2012年10月24日、電子書籍リーダー「Kindle(キンドル)」シリーズの国内向け4モデルの予約を開始したことや、日本向けの電子コンテンツ販売サイト「Kindle ストア」を同25日にオープンすることなどを発表した。

写真 米Amazon.comのラス・グランディネッティ Kindleコンテンツ事業部バイスプレジデント(写真左)とデーヴ・リンプ Kindleデバイス事業部バイスプレジデント(写真右) 撮影:陶山勉

かねがね噂になっていた"黒船"がついにやってきたことにより、これを機に国内の電子書籍市場や7インチクラスのタブレット端末市場が大きく動き始めるのは間違いない。本日の発表に合わせて米Amazon.comから担当者2人(写真)が来日しており、短時間ではあるがインタビューする機会を得られたので、いくつか気になる疑問をぶつけてみた。以下、一問一答形式でお届けする。

――なぜこのタイミングでの発表なのか?

しっかりと準備ができた段階でローンチ(発売)するという方針で進めてきた結果、この時期の発表になった。強調したいのは、「Kindleはハードウエアとコンテンツストアをまとめたサービスである」点だ。日本市場への参入に当たっては、端末側の準備だけでなく日本の出版社との話し合いなども含めた日本向けKindle ストア側の準備も必要となる。最終的に、国内で最も競争力のある店舗にも品ぞろえの点で勝る形で初日を迎えられたことを大変うれしく思っている。

――製品ラインアップは4モデルという理解で間違いないか

そうだ。Kindle PaperwhiteシリーズがWi-Fiのみに対応した「Kindle Paperwhite」と3G通信にも対応した「Kindle Paperwhite Wi-Fi + 3G」の2モデル。7インチタブレット端末のKindle Fireシリーズが「Kindle Fire HD」および「Kindle Fire」の2モデルで合計4モデルとなっている。Kindle Fire HDについては、内蔵ストレージ容量が16Gバイトの機種と32Gバイトの2機種を用意している。

――米国で販売しているモデルとのスペック違いなどはあるか?

日本語フォントを内蔵し、日本語組み版の日本語電子書籍を表示できるようになっているという点を除けば違いはない。ハードウエア的には米国で先行販売している端末と同一だ。

――Kindle Fire HDの8.9インチモデルを投入しなかった理由は?

米国でも発表はしていたがまだ出荷はしていない状況だ。そういうことも含め色々な要因があって、日本市場投入に当たっては「時間がなかった」というのが正直な答えとなる。もちろん、いずれは日本でも売るつもりではいる。

――Paperwhiteシリーズは米国でも品薄だと聞くが、日本向けに十分な量を供給できるのか

うれしいことに米国では信じられないほど需要が多く、品薄になっている。日本市場向けに当初十分な量を供給できるかどうかは、実際にふたを開けてみてカスタマーからの反応(注文)がどのくらいになるかによるだろう。いずれにせよ、我々は世界中で何百万台もこのKindleシリーズを販売する。心配する人には「今たくさん製造すべく頑張っているので期待してほしい」と伝えたい(笑)。

――Kindleストアで提供する日本語電子書籍は「5万タイトル以上」となっているが、無料のタイトルも含まれるのか

そうだ。5万タイトル以上という総数の中には無料でダウンロードできる電子書籍1万点や漫画タイトル1万5000点も含まれている。サービス開始当初からこれほどのタイトル数をそろえられたのは、多くの日本の出版社に協力してもらえたおかげである。これまでの12年間で培った友好な関係を維持してこれからもビジネスを進めていきたい。

ただし、我々の長期的なゴールはもっとずっと先にあり、「すべての本がディジタル版を持つ」ことがゴールとなる。到達するには何年もかかる話だが、この長期的なビジョンを達成するには何よりもまず今のユーザーが「Kindleを使ってよい体験をする」ことが大切だ。

そのために我々は、タイトル数を増やすことはもちろんだが、日本語のフォントの美しさやルビの表示、日本語による検索機能、フロントライト(注:Kindle Paperwhiteが搭載)の調節機能など、日本のユーザーが日本語電子書籍を快適に読めるようにすることに、とことんこだわっている。

――既存の国内Kindleユーザーは日本向けのKindleストアを使えるのか

古い端末が日本のKindleストアを使えるかどうかは機種による。日本語フォントを持たず日本語表示機能がないモデルの場合は利用できないので新モデルを購入してもらうしかない。ただし、その場合でも、Amazon.comとAmazon.co.jpのアカウントをひも付ける仕組みを提供するので、Amazon.comで買っていたコンテンツを新しいKindleに引き継いで利用することは可能だ。購入済みのコンテンツが無駄になることはない。

(ITpro 斉藤栄太郎)

[ITpro 2012年10月24日掲載]

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