2017年12月14日(木)

シリコンバレーに負けない 日本の田舎は「宝の山」
ブロガー 藤代 裕之

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2014/8/1 7:00
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 IT(情報技術)業界に幅広い人脈を持ち、パワフルなキャラクターから「女帝」と呼ばれるウィズグループの代表、奥田浩美が、四国にある人口7500人の小さな町で高齢者と製品開発ビジネスに挑んでいる。シリコンバレーでも、東京でもなく、少子高齢化と過疎化が進む地域に、新規事業を生み出す可能性があるという。

■地方が大嫌いだった

 徳島県美波町。厄よけの寺として知られる四国霊場第二十三番札所「薬王寺」から海に向かって伸びる門前商店街、その一角にベンチャー「たからのやま」のオフィスがある。

門前商店街の一角にある「たからのやま」のオフィス(左)

門前商店街の一角にある「たからのやま」のオフィス(左)

 木造2階建ての建物を入ると真っ赤な和傘が飾られ、亀の衣装がつり下げられている。PCが並び、白く塗られた壁に書籍が並ぶオフィスで、奥田と副社長の本田正浩、コミュニティマネージャーの笹田可枝が迎えてくれた。

 奥田は鹿児島県生まれ。地元の国立大学からインドの大学院に進学、「ITは人類を幸せにする」との思いから、インターロップやシーテックなどの会議運営、IT企業へのコンサルティングを行い、国内外に幅広いネットワークを持つ。スタートアップかいわいで知らぬものはいない存在だ。

 子供時代は転勤が多くずっとよそ者で、しきたりと違うといじめられた経験から、長く「地方は大嫌い」だった。しかし、「逆に自分なら(地域の人を変えることが))できると思った」と、2012年10月に、本田と地方にフォーカスしたメディア「ファインダー」を立ち上げた。

奥田(左から2人目)を中心に議論するたからのやまのメンバー

奥田(左から2人目)を中心に議論するたからのやまのメンバー

 本田は、時事通信社出身で、ネットメディアの立ち上げにかかわるなど、業界で知られた存在だ。2人は秋田、島根や鹿児島など全国を渡り歩き、各地で面白い取り組みを行う人を紹介していた。徳島を取材した際に県職員と知り合ったのをきっかけに、エンジニアとクリエイターのコミュニティーをつくる事業を受託、徳島との関わりを深めたことで2013年7月、たからのやまを設立した。過疎地の高齢者にサービスを使ってもらい意見やデータを収集して検証する事業を始めたが、11月に大きな壁にぶちあたる。タブレット端末の講座で大失敗したのだ。

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