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イラン核協議、制裁一部緩和で合意

イラン、高濃縮ウラン製造停止など

【ジュネーブ=原克彦】イランの核開発問題を巡る同国と米英ロなど6カ国の協議は24日未明(日本時間同日午前)、イランが高濃縮ウランの製造を停止するなど核開発を縮小する見返りに米欧が経済制裁の一部を緩和することで合意した。まずは6カ月にわたり双方が合意内容を実行するかを見極める。2002年から続くイラン核問題は課題を残しつつも、歴史的な前進を果たした。

合意内容によるとイランは濃度5%超の高濃縮ウランの製造を停止し、現在保有する高濃縮ウランは濃度を下げて6カ月以内にゼロにする。さらにプルトニウムの抽出が懸念される西部アラクの重水炉建設を凍結し、主要核関連施設への査察を全面的に受け入れる。

一方、米欧はイランの在外金融資産のうち42億ドルの凍結を解除し、15億ドルの収入に相当する金などの貴金属や自動車関連産業の禁輸を一部緩和する。また、6カ月間は新たな制裁を科さない。

今回の合意は核問題の全面解消に向けた3段階の「包括合意」のうち、今後6カ月を想定した「第1段階」という位置付け。米欧はイランが合意内容を守らなければ、一時的に緩和した経済制裁を再開する方針だ。

イラン核協議で歴史的合意。オバマ米大統領は「重要な一歩」と成果を強調した(テレビ東京)

イラン核協議で歴史的合意。オバマ米大統領は「重要な一歩」と成果を強調した(テレビ東京)

交渉ではイランが一貫して核の平和利用に向けたウラン濃縮の権利を主張、6カ国側がこれを認めるかが焦点の一つになった。記者会見した米国のケリー国務長官は「イランの平和的な核開発は交渉と相互理解の上に成り立つ」と述べ、イランの権利を合意文には記さなかったことを強調した。一方、イランのザリフ外相は合意文には言及せず「不可侵の権利だ」と主張した。

20日に始まった今回の協議はイランで保守穏健派のロウハニ師が大統領に就任してから3回目。23日にはイランと6カ国の外相が出そろい、24日未明に合意内容を確認した。

米国のオバマ大統領は声明を発表し、「重要な第一歩を踏み出した」と合意を評価。「約10年で初めてイランの核開発を止めた」と成果を強調した。

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イランのロウハニ大統領は24日、イラン核問題をめぐる欧米側との合意を歓迎し、合意内容が全面的なウラン濃縮活動の停止を求めていないことを念頭に「核開発の権利や濃縮活動の継続を認めるものだ」と評価した。

イランメディアによると、合意の報告を受けた最高指導者ハメネイ師も同日、ロウハニ大統領に宛てた手紙で、合意について「今後の礎となる成果だ」と述べた。

ロウハニ師は6カ月の「第1段階」の措置の間、イラン国内のウラン濃縮施設などが、これまでと変わりなく稼働し続けると強調。その上で「イランは核兵器の開発を目指しておらず、(核問題が)イランの科学の進歩を妨げる口実になってはならない」と語った。(テヘラン=共同)

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