親ロ派司令官、地対空ミサイル保有認める
【キエフ=共同】マレーシア航空機の撃墜に使われたとされるロシア製のブク地対空ミサイル(SA11)について、ロイター通信は23日、ウクライナ東部の親ロシア派が同型ミサイルを保有していたことを武装勢力の司令官の一人が認めたと報じた。
有力武装組織のホダコフスキー司令官で、ミサイルは証拠隠滅のために運び去られたとの見方も示した。親ロ派はこれまで保有を否定していた。司令官の発言は、親ロ派内部の対立を反映している可能性もある。
詳しい入手経路や誰が発射したのかなどは不明。同司令官は自らの組織は保有していないと強調した上で、同型ミサイルが撃墜現場の西約10キロの地点に配備される予定だったと証言。他の親ロ派組織が使った可能性を指摘した。ミサイルは撃墜現場となったドネツク州に隣接するルガンスク州から届けられ、撃墜後に「証拠をなくすために送り返されたのだろう」と述べた。
同司令官は、ウクライナ政権側が、保有を知りながら親ロ派攻撃を続け、ブクの使用を仕向けたとして、政権側に責任があると主張した。