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ドイツの「第4次産業革命」 つながる工場が社会問題解決

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2014/1/27 7:00
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 「世界が直面している問題を工場が解決する」といったら、大げさだと思うだろうか。この壮大なコンセプトを本気で実現しようとしている国がある。ドイツだ。現在、ドイツ政府は「Industry(インダストリー) 4.0」(ドイツ語ではIndustrie 4.0)と称する高度技術戦略を掲げ、産官学一体のプロジェクトを推進している。

 そのコンセプトを一言で表すと、「つながる工場」である。インターネットなどの通信ネットワークを介して工場内外のモノやサービスと連携することで、今までにない価値を生み出したり、新しいビジネスモデルを構築したりできる。ひいては、それがさまざまな社会問題の解決に結び付くというのだ。

■IT活用がカギ握る

 Industry 4.0の大まかなコンセプトは、2011年にドイツで開催された産業機器の展示会「Hannover Messe 2011」で明らかにされた。そして、2年後の「Hannover Messe 2013」では、産官学の有識者から成るワーキンググループ(WG)による最終報告が発表された(ドイツ語版と英語版がある)[注]。以下では、この最終報告に沿ってIndustry 4.0の中身をひも解いていく。

 Industry 4.0という名称には、人類の長い歴史における「第4次産業革命」という意味が込められている(図1)。第1次は、18世紀から19世紀にかけて起きた、水力や蒸気機関による工場の機械化。第2次は、19世紀後半に進んだ電力の活用。第3次は、20世紀後半に生まれた「プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)」(工場などで自動制御に使われる装置)による生産工程の自動化だ。Industry 4.0は、これらに比肩する技術革新として位置付けているのだ。

図1 「Industry 4.0」の位置付け。機械化(第1次)、電力活用(第2次)、自動化(第3次)に続く産業革命と位置付ける(出典:Recommendations for implementing the strategic initiative INDUSTRIE 4.0、以下の図も同様)
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図1 「Industry 4.0」の位置付け。機械化(第1次)、電力活用(第2次)、自動化(第3次)に続く産業革命と位置付ける(出典:Recommendations for implementing the strategic initiative INDUSTRIE 4.0、以下の図も同様)

[注]Industry 4.0のWGには、ドイツを代表する企業や研究機関、大学が名を連ねているほか、政府機関からもオブザーバーを招いている。主な企業としては、ABB、BASF、BMW、Bosch、Daimler、Infinion Technologies、SAP、Siemens、ThyssenKrupp、TRUMPFなどが挙げられる。

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