2019年2月20日(水)

反ユーロ新党、議席ゼロでも存在感 欧州政治の波乱要因に

2013/9/23付
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【ベルリン=御調昌邦】22日に実施されたドイツ連邦議会(下院)選挙では、反ユーロを掲げる新党「ドイツのための選択肢(AfD)」が全体の4.7%前後の票を獲得したもようだ。同国では得票率が5%以上なければ、議席を与えられないため、議会に議員を送ることはできなかったが、存在感を十分示した。今後、他国の反ユーロ政党と合わせ、欧州政治の波乱要因になる可能性がある。

AfDは今年前半に設立された右派政党で、今回の議会選で唯一、明確に反ユーロを掲げて選挙戦に挑んだ。現在の単一通貨ユーロ体制の段階的な解体と共に、以前の独自通貨のドイツ・マルクや、経済が安定している北部欧州による新通貨の導入を訴えている。

「我々は社会の中心から出てきた」。独メディアによると、ルッケ党首は22日夕、国民から一定の支持を得た理由をこう説明した。ドイツでは第2次世界大戦後、国民の多くが極右政党に票を投じることをためらってきた。その雰囲気をAfDが変える可能性がある。

AfDは右派的な色彩が濃いが、国粋主義は掲げておらず、大学教授などの有識者が参加していることもあり、既存政党の批判票の受け皿になったとみられる。

欧州連合(EU)内では、長引く景気低迷で反ユーロ勢力が支持を拡大している。フランスでは昨年の大統領選で、極右の国民戦線のルペン党首が善戦。イタリアの議会選ではユーロに懐疑的な見解を示した「五つ星運動」が躍進した。南欧だけでなく、北部欧州でも反ユーロに同調する動きが出てきており、来年の欧州議会選を含め、今後の欧州政治でも無視できない存在となりそうだ。

一方、今回の独選挙ではキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と連立を組んできた自由民主党(FDP)が得票率を大幅に減らし、議席獲得に必要な5%を割り込む見通しとなった。反ユーロのAfDがFDPの支持基盤を奪ったことも惨敗につながった。

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