2018年11月21日(水)

中央大がSSD高速化技術、書き込み速度4倍に

2014/5/21付
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日経テクノロジーオンライン

中央大学 理工学部 電気電子情報通信工学科 教授の竹内健氏らのグループは、NANDフラッシュメモリー・ベースの半導体ディスク装置(SSD)の書き込み速度や消費電力、書き換え可能回数(寿命)を大幅に改善できる技術を開発した。詳細を半導体メモリー技術に関する国際学会「2014 IEEE International Memory Workshop (IMW)」(2014年5月18~21日、台北)で発表した。

NANDフラッシュメモリーでは同じ記憶領域にデータを上書きできず、別の領域にデータを書き込んでから古い領域を無効化する必要がある。この結果、データが断片化して無効な領域が増え、容量が圧迫される。

そこでNANDフラッシュメモリーでは断片化したデータを連続的に配置し直し、無効な領域をブロック単位で消去する「ガベージコレクション(garbage collection)」を実行している。この処理には100ミリ秒以上の時間を要し、SSDの書き込み速度を著しく低下させる原因となっている。

竹内氏らのグループはこの問題を解決する手法として2013年9月に、データベース・アプリケーション向けのストレージを制御するミドルウエアに工夫を加えることで、データ断片化を防ぐ方法を開発した。アプリケーション・ソフト側からSSDにアクセスする際、論理アドレスを割り当てるミドルウエア「SE(storage engine)」と、SSDコントローラー側で論理アドレスを物理アドレスに変換するミドルウエア「FTL(flash translation layer)」を連携動作させるというものだ。今回は、より幅広い用途に適用できる汎用性の高い手法を開発した。

竹内氏らのグループが提案するストレージ制御方式

竹内氏らのグループが提案するストレージ制御方式

具体的には、新しい空白のページにデータを書き込むのではなく、次に消去するブロック中に存在する断片化されたページにデータを書き込むように制御する。これにより、消去するブロックにおける無効ページの比率を増やし、ガベージコレクション時に別領域へコピーしなければならない有効ページを減らす。

シミュレーションの結果、今回の技術を使うことでSSDの書き込み速度を従来比で最大4倍に改善できることを確認した。消費エネルギーは同60%減少し、書き換え回数は同55%減ってその分寿命を伸ばせる。

シミュレーションの結果。今回の手法によってSSDの書き込み速度は従来比4倍に向上

シミュレーションの結果。今回の手法によってSSDの書き込み速度は従来比4倍に向上

今回の手法はNANDフラッシュメモリーそのものには一切変更を加えず、ミドルウエアで完結した技術であるため、現行のSSDに直ちに実装可能という。

(日経BP半導体リサーチ 大下淳一)

[日経テクノロジーオンライン 2014年5月21日掲載]

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