NYビル群の電力制御、売上げ10倍の米電力ベンチャー

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2014/4/30 7:00
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日経BPクリーンテック研究所

米国の電力関連ベンチャー企業のViridityの業績が好調だ。2013年の売上高は対前年比で約10倍に拡大した。米国の電力市場は、自由な競争環境が整っていて、アイデア一つでビジネスを拡大することができる。

Viridityにとって、最も売上高が大きいのは、エネルギー市場での電力取引、中でもデマンドレスポンス(DR:負荷制御)は大きな収益を生み出している(図1)。

図1 Viridityのコントロールセンターでは、常にユーザーの電力状況を把握しデマンドレスポンスに対応(撮影:日経BPクリーンテック研究所)

図1 Viridityのコントロールセンターでは、常にユーザーの電力状況を把握しデマンドレスポンスに対応(撮影:日経BPクリーンテック研究所)

■ニューヨークのビル群をアグリゲート

例えば、ニューヨーク市のビルを束ねたアグリゲーションビジネス(需要家の電力需要を取りまとめて制御する事業)だ。24棟の高層ビルのBEMS(ビルエネルギー管理システム)を同社の「VPower」というソフトウエアで統合して制御することで、ニューヨーク市の電力会社ConEdisonのピークカット(電力需要のピーク時の需要を抑制すること)に貢献している。

削減可能な電力は5.6MW。2010年に装置を設置し、サービスを開始して3年が経つ。ニューヨーク市以外でも、陸軍施設Fort George G. Meadeのエネルギーを管理する。

これは米国で4番目に大きい陸軍施設で、4万2000人以上の人が活動し、学校や医療センター、システムセンターもある。この施設の設備を利用して、米国最大のISO(独立系統運用機関:Independent System Operator)であるPJMのエネルギー市場と容量市場に参加し、2011年には電力消費量が対前年比7%減、エネルギーコストは同17%減に達した。

■鉄道会社の蓄電池を活用

現在、Viridityは、蓄電池ビジネスの拡大を進めている。米国では、太陽光発電パネルが急速に普及し、蓄電池のニーズが高まっているからだ。太陽光や風力を使った再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせて、電力市場に参加する。

ソリューションを提供し、顧客のエネルギーコストを削減するだけでなく、系統の信頼性を高める系統運用サービスである「アンシラリーサービス」も提供する。蓄電池を利用して電力分野で多角的に事業を拡大する狙いだ。

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