2018年7月23日(月)

「自動運転」は破壊者か 攻めるグーグル、悩むトヨタ

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2013/3/28 7:00
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■トヨタが認める高い技術水準

図3 グーグルが開発中の自動運転車。トヨタの「Prius」がベースの車両。米国ネバダ州やカリフォルニア州の公道で実験中。この車両のほか、トヨタのLexusブランドのSUV「RX450h」や、Audi社の「TTS」をベースにした車両もある。トヨタの車両と同様に360度方向のレーザーレーダーを屋根に搭載する

図3 グーグルが開発中の自動運転車。トヨタの「Prius」がベースの車両。米国ネバダ州やカリフォルニア州の公道で実験中。この車両のほか、トヨタのLexusブランドのSUV「RX450h」や、Audi社の「TTS」をベースにした車両もある。トヨタの車両と同様に360度方向のレーザーレーダーを屋根に搭載する

 グーグルが自動運転車を最初に発表したのは2010年のことだ(図3)。以来、急ピッチで開発を進めており、現在までに10台以上の実験車を開発した。

 既に公道で実験中で、これまでに全車両の合計で30万マイル(約48万km)以上を走らせた。しかも、自動での運転時に事故を一度も起こしていない。グーグルの開発リーダーと話したトヨタの幹部が「極めて優れた技術」と認める水準に達している。

 なぜグーグルは自動運転技術の開発に熱心なのか。一つには、自動運転技術の中核と同社の事業の親和性が高いことがある。自動運転技術を磨くことで、「Google Maps」などの地図サービスに必須(ひっす)の地図情報を格段に充実したものにできるのだ。

 自動運転技術では、車両に搭載したセンサーを使い、あらかじめ作った3次元の地図情報と走行中に収集する周囲の情報を照合することで自車の位置を推定し、最適な走行経路を計算する。地図情報を基に計算する技術が自動運転には極めて重要であり、これはグーグルの得意とするところだ。

■真の狙いは「自動運転OSの開発」

 同社の狙いは既存事業の強化にとどまらない。自動車メーカーがあせりを覚えるのは、その先にもう一つの狙いがあることだ。自動運転車のOS(基本ソフト)の開発を手掛けようともくろんでいることだ。

図4 グーグルが描いたロボットOSの適用先のイラストには、クルマが大きく描かれている

図4 グーグルが描いたロボットOSの適用先のイラストには、クルマが大きく描かれている

 グーグルは最近、スマホだけではなく通信機能を有するあらゆる端末のOSを開発することを狙っており、その矛先の一つにロボット分野がある。そのロボットOS(Robot OS:ROS)に、自動運転技術の開発で培ったソフトウエアを取り込もうとしている。

 2011年5月、グーグルはROSの開発を手掛ける新興企業の米Willow Garageと提携した。グーグルのスマホ向けOS「Android(アンドロイド)」で、ロボットを制御する技術を開発するのが狙いだ。その提携に際して見せたROSの適用先を示したイラストに、グーグルはクルマを大きく描いている(図4)。

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