2018年8月19日(日)

「自動運転」は破壊者か 攻めるグーグル、悩むトヨタ

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2013/3/28 7:00
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 「究極の自動車」ともいえる自動運転車の開発に、世界の企業が取り組み始めた(図1)。意外なのは、自動車開発とは無縁に思える米グーグル(Google)が先頭を走っていることだ。スマートフォン(スマホ)関連事業で成功したビジネスモデルを、自動車の世界に持ち込む狙いが透けて見える。自動車メーカーはグーグルを警戒しつつ、開発のアクセルを踏み始めた。

図1 自動運転のイメージ(写真:Volvo)

図1 自動運転のイメージ(写真:Volvo)

 自動運転車の開発を進めたいのに躊躇(ちゅうちょ)している――。

 2013年1月に、米国ラスベガスで開催された世界最大のエレクトロニクス関連展示会「International CES 2013(CES)」。トヨタ自動車による無人での自動運転を実現する実験車の発表では、同社が苦悩する姿が浮き彫りになった。

図2 トヨタが開発中の自動運転車。LexusブランドのHEV「LS600hL」がベースで、無人走行が可能。レーダーやカメラなどのセンサーがむき出しで、実験車と一目で分かる外観である。現在、米国ミシガン州の公道で実験中だ

図2 トヨタが開発中の自動運転車。LexusブランドのHEV「LS600hL」がベースで、無人走行が可能。レーダーやカメラなどのセンサーがむき出しで、実験車と一目で分かる外観である。現在、米国ミシガン州の公道で実験中だ

 発表の場で新しい技術の利点をじっくり説明するわけでもなく、持ち時間の45分のうちわずか10分強で説明を切り上げた。その上、無人で走れる実力がある実験車を披露したにも関わらず、「自動運転を目指した車両ではない」(トヨタ)と説明はちぐはぐだった。

 外観は無骨だが、技術的には高い水準に達する車両である(図2)。自信を持ってアピールするのにふさわしいものだ。トヨタの態度が煮え切らないのはなぜなのか。

■自動車ビジネスを根底から覆す?

 背景には自動運転車が、自動車メーカーにとってもろ刃の剣になる危険性をはらんでいることがある。「究極の安全技術」(トヨタ)として最大の課題である交通事故を大幅に減らし得る一方で、これが実現するとこれまでの自動車ビジネスが根底から覆る可能性がある。

 そんな危機感をあおるのがグーグルだ。自動車開発とは無縁に思えるソフトウエア開発企業の同社が、世界で始まった自動運転技術の開発競争をリードしている。

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