スマホチルドレンと向き合う大人の3カ条
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2014/3/25 7:00
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こんなことを聞くと、我々は「子どもたちには常識がないのではないか」と思うかもしれません。でも、彼らにはこれが常識です。大人と常識の中身が違う。我々が思う以上に、彼らは彼らの中で通用する常識に忠実に従って行動しているのです。

■子どもたちにわからせるには

たけうち・かずお 兵庫県立大学環境人間学部准教授(大阪府立大学非常勤講師)。公立中学校で20年間生徒指導主事などを担当(途中で小学校兼務)、教育委員会指導主事を経て、2012年より現職。大学では教職を目指す学生の指導のほか、いじめやネット問題など、「困っている子」への効果的な対応方法を研究。最近は、大学生による高校生のスマートフォン使用についての支援に力を入れている

たけうち・かずお 兵庫県立大学環境人間学部准教授(大阪府立大学非常勤講師)。公立中学校で20年間生徒指導主事などを担当(途中で小学校兼務)、教育委員会指導主事を経て、2012年より現職。大学では教職を目指す学生の指導のほか、いじめやネット問題など、「困っている子」への効果的な対応方法を研究。最近は、大学生による高校生のスマートフォン使用についての支援に力を入れている

もう一つ、最近炎上した事件を紹介します。ある看護学校の学生が人体解剖したときの写真をツイッターで公開しました。写真には人間の臓器も映っており、「グロ注意。病院の患者さんの大腸もあるよ」と書き込みました。これがネット上で大騒ぎになり炎上。学校の校長が謝罪文をネット上に掲載し、学生も退学する事態にまで発展しました。ネット上ではこの学生の名前がさらされ、事件は看護業界にも広まっています。

こうしたネットの危険性を子どもたちにどう教えればいいのでしょうか。昨夏、若者がアルバイト先の飲食店の冷蔵庫に入るなど悪ふざけした画像が相次ぎネット上を駆け巡った事件では、若者側に対し損害賠償が請求されています。こうした事件については子どもたちも知っているのですが、「損害賠償」の意味はわかっていません。「画像をネットに載せた人は休業補償として3000万~5000万円も払う必要がある」と教えても、「先生、脅さないでよ。わたしたちは未成年だから払わなくていいんでしょ」と言うんです。

そこで「君たちに代わってお父さんやお母さんが払わなくてはいけないんだ」「名前も写真もネット上にずっと残って、結婚や就職にも影響するんだ」と教えると、「それならやめよう」と初めて言います。単に「危険だからやめなさい」と言っても子どもたちには伝わりません。実例を基に彼らに響くように説明しなくてはいけません。

子どもたちは「私は大丈夫だ」と本当に安易に考えています。悪ふざけ画像も多くの場合、最初はLINEのメンバーしか見られない状態だったのでしょう。でも、けんかや仲間割れしたとき、メンバーの誰かが仕返ししてやろうと、悪ふざけしたときの写真をばらまくケースが多いのです。もはや別れた恋人の裸の写真をばらまく「リベンジポルノ」と同じ原理です。「リベンジけんか」とも言えるでしょうか。こうやって昔の悪ふざけ写真がネット上に公開されてしまうんですね。

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スマホチルドレンの憂鬱


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