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「ウイルス作成罪」が成立、悪用目的の作成や所持を処罰

3年以下の懲役または50万円以下の罰金、2011年7月に施行

法務省が公開するQ&Aページ

コンピューターウイルス(以下、ウイルス)を悪用した犯罪などを取り締まるための刑法改正案「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」が2011年6月17日、参院本会議で可決し成立した。同年7月に施行される。

同法律案の特徴は、いわゆる「ウイルス作成罪」を盛り込んだこと。正当な理由がないのに、無断で他人のコンピューターにおいて実行させる目的で、ウイルスを「作成」したり「提供」したりした場合には、3年以下の懲役または50万円以下の罰金となる。

また、正当な理由がないのに、無断で他人のコンピューターにおいて実行させる目的で、ウイルスを「取得」または「保管」した場合には、2年以下の懲役または30万円以下の罰金。

国内には、これまで犯罪目的のウイルス作成や配布を直接取り締まる法律がなかった。過去、ウイルスを作成・配布したとみられる人物が逮捕されているものの、罪状は「著作権法違反」や「器物損壊」などだった。今回可決された法律案が施行されれば、犯罪目的のウイルス作成を罪に問えるようになる。

なお、単にウイルスを作成あるいは所持するだけでは罪ならない。法務省では、(1)正当な理由がない、(2)無断で他人のコンピューターにおいて実行させることを目的とする――の2点を満たさないと罪にならないと強調している。

例えば、ウイルス対策ソフトの開発といった正当な目的で作成する場合には、(1)と(2)のいずれも満たさないため、罪にならない。

ウイルスに感染してしまい、自分のコンピューターにウイルスが保存されてしまった場合や、他人からウイルスを送り付けられた場合なども、要件を満たさないので処罰されない。

さらに、この罪は故意犯であるため、意図せずにウイルスと同じような動作をするプログラムを作成した場合でも、犯罪は成立しないという。具体的には、プログラミングの過程で誤ってバグを発生させても、罪にならないとする。

(日経パソコン 勝村幸博)

[PC Online 2011年6月20日掲載]

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