2019年6月17日(月)

セブン&アイ、ネット広告費10倍強に リアル連携強化
テレビCMとネット広告併用で「オムニチャネル」推進

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2014/1/21 7:00
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セブン&アイ・ホールディングスは、グループ全体の広告・販促戦略を大幅に見直す。テレビCMやチラシ広告などに頼っていた活動を転換。これまで量的にも少なかったネット広告を単純に増やすだけでなく、テレビCMとネットの動画広告を組み合わせるなど、より効果的なマーケティングを目指す。

現在、グループ全体の広告宣伝費は約1000億円。そのうちネット広告費は0.8%と、1%にも満たなかった(無料の無線ネット接続サービス「セブンスポット」の費用を除く純粋なネット広告費)。一方、大手広告代理店の電通によれば、2012年の日本の広告費(チラシなどのプロモーションメディア広告費も含む)に占めるネット比率は14.7%。セブン&アイグループのネット広告比率は極端に低かった。

3月に始まる2014年度は、ネット広告費を全体の10%、約100億円に引き上げていく考えだ。実現すれば、2013年度の10倍以上になる。テレビCMとネットの動画広告を組み合わせた効果的なマーケティングを主導するのは、グループの電子商取引(EC)サイトを展開しているセブンネットショッピングだ(3月1日に親会社のセブン&アイ・ネットメディアと合併予定)。

■ネット広告代理店の役割を集約、グループの販促効果を高める

効果的な広告戦略を展開するために、セブンネットショッピングはネット広告代理店の役割を担う。ネットメディア各社から他の代理店を通さずに広告を購入する。2013年12月、同社の販売本部に、(1)ネット販促部(ネット企業と連携を進める)、(2)メディア販促部(グループ共通の販促やセブンスポットなどを活用したプロモーション、イベントを実施する)、(3)営業部(グループ企業に対して販促企画を提案)――の3つの部署を新設した。それぞれの部署にはグループ企業の社員を起用。グーグルやヤフーといったネット企業によるネット広告・販促に関する研修を実施している。

それでも人材は不十分なため、ネット企業からの出向や中途採用などによって2014年度中に数十人規模の体制を敷き、年間100億円規模のネット広告費を運用できる体制を築く。

セブンネットショッピングがネット広告代理店の役割を担うことで、広告費を有効活用して効果的な販促戦略をグループ全体に拡大する狙いがあるという。そのために広告代理店事業では利益は追求しない。他の代理店に任せた場合よりも安く広告出稿などできればいいという考えだ。効果的な販促に関するノウハウを自社にためていく狙いもある。

そもそも今回、マス広告とネット動画広告を組み合わせて販促効果の向上を目指すのは、セブン&アイグループが小売業の第2のステージと位置づける「オムニチャネル」に大きく舵(かじ)を切る動きと無関係ではない。

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