ネット「炎上投稿」の憂鬱、企業の巨大リスクに
ブロガー 藤代 裕之

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2013/8/22 7:00
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ソーシャルメディアでの問題投稿を発端とする「炎上」トラブルが止まらない。テーマパーク、コンビニエンスストアや飲食店で迷惑行為を行う若者が写真を投稿したり、官僚や政治家が暴言を吐いたりと、原因となる人々の年代や職業は問わない。きっかけはささいなことかも知れないが、過去の行為がネット上で問題となり激しい指弾を浴びる恐れもある。いつ、誰が、炎上するか分からない状況は、企業や組織にとって大きなリスクとなる。

ピザ生地を顔面に張り付ける写真をアルバイト店員がツイッターに投稿し炎上してしまった=共同

ピザ生地を顔面に張り付ける写真をアルバイト店員がツイッターに投稿し炎上してしまった=共同

■いつどこでも発生しうる「炎上」

悪ふざけしてコンビニやステーキ店の冷蔵庫に入る従業員。若者の投稿写真に対して「不衛生きわまりない」とインターネット上で炎上する傍ら、別の議論も起きていた。「人々はなぜ炎上行為を行うのだろうか」――。

コンビニ店長を名乗る人気ブログ「24時間残念営業」は、ネットという概念が理解できない人たちがいると指摘する。その中で、あえて「低学歴の世界」という表現を使ったことで、要因を学歴に求める意見が広がった。しかしながら、テーマパークでの迷惑行為を行ったのは神戸大学や同志社大の学生だ。復興庁の官僚のツイートが問題になったときは、「高学歴エリートの暴走」との意見も出ていた。

このような理由を探す意見が続出するのは、「炎上すると個人情報がさらされたり、アルバイトを解雇されたりする。リスクが高いのに、あえてそのような行為をすることが理解できない」という心情の表れだろう。

今回も、コンビニでは加盟店との契約解約及び当該店舗の休業、ステーキ店ではアルバイト従業員の解雇と退店が決定されている。少し前に話題となったテーマパークへの迷惑行為では大学生が書類送検され、その中の一人については、犯行内容が凶悪な場合や刑事処分がふさわしい場合に行われる検察官送致(逆送)となっている。

ソーシャルメディアを長く利用している人は、これまでに多くの炎上を見て、どのような結果を招くのかを理解している。だが、友人や知人など狭い範囲でコミュニケーションを行っている人々にとって炎上は「他人事」だ。

逆説的にいえば、ソーシャルメディアで迷惑行為や犯罪行為を行えば、自分自身にも大きな問題となって跳ね返ってくる、という社会的な共通認識が広がっていけば、携帯電話の普及にともなって起きたトラブルと同じように沈静化していくことが予想される。

■事前にアドバイスし自覚を促す

ただ、トラブルに対応せざるを得ない企業や行政などの組織にとっては、共通認識の成立を待っているわけにはいかない。大学でも学生の将来を考えると対策は必要だ。

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