/

迷子や言葉の不安も解消 旅のお供にしたいアプリ

海外で役立つスマホ術(2)

 異国の文化や生活習慣に触れる海外旅行は、わくわくする体験だが、道に迷ったり、言葉が通じなかったりと不安要素も多い。スマートフォン(スマホ)をうまく活用すれば、こうした不安もなくなり、旅はより一層楽しいものになる。スマホで現地の交通情報や地図を確認したり、口コミから人気があるレストランを探す方法など、実践テクニックを紹介する。

電車や地下鉄、バス、タクシーなどの公共交通機関は、格安でスムーズな移動には欠かせない存在だ。まずは、スマホを使って海外でもスムーズに移動するコツを紹介しよう。

図1 韓国の駅でも、駅名表示は英語と日本語で併記されている。他の国でも、英語表記がされていることがほとんどだ

海外へ出かけたのはよいものの、大都市ほど公共交通機関を使いこなすのは大変だ(図1)。迷わずに移動するために、駅名の表記などをしっかり把握しておきたい。

海外でも、駅名はアルファベットで表記されていることが多い。韓国など、多くの日本人にとって言葉がまったく理解できない地域でも、アルファベット表記を参考にすればどうにかたどり着けるはずだ。ほかにも、バスや路面電車など、その地域ごとにさまざまな公共交通機関があり、それぞれに独自の乗り方や料金体系を取っている。

現地のガイドやホテルのコンシェルジュ、駅のインフォメーションで乗り方を確認しておくとよいだろう。その際には、Googleマップの路線図を使うと話が早い(図2)。レイヤーを路線図にすれば、世界各地で地図に重ねて路線が表示されるはずだ。地域によっては、駅の出口などの情報も把握できる。

図2 Googleマップでは、路線図が利用できる(左)。レイヤーを開いて、路線図をタップし、しばらく待っていると地図上に駅と 線路が表示されるはずだ。地域によっては駅の出口などの情報もしっかりと把握できる(中央)。地下鉄の出口は、多くが番号なので、目的地に一番近い出口をチェックして快適に移動したい。右の写真は、フランスの路面電車だ。搭乗で使うパスなどが手に入らないこともあるので、小銭を持っていると確実だ。海外の自販機はお札が入らないことが多いのだ

タクシーで確実に行き先を告げる

海外のタクシーは、料金が安いこともあって、気軽に利用できる場合が多い。とはいえ、日本と比べると、車両の質がかなり劣っていると考えた方がよいだろう。

特に夜は、車内が暗いために、行き先を地図などで示してもうまく伝わらないケースがとても多い。運転手さんが年配の方だと「地図がよく見えない」という理由で断られてしまうこともあるかもしれない。

そこで利用したいのが、Googleの翻訳アプリだ(図3)。行き先を日本語でしゃべれば世界各国の言葉に翻訳されるほか、画面全体に文字を表示できるので、薄暗い車内でもバッチリ伝わるはず。メモに行き先を書く手もあるが、写すだけでもかなり大変なケースもあるので、画面を見せる方がスムーズに行くだろう。

図3 Google標準の翻訳アプリは、アンドロイド、iPhoneともに無料で利用可能。最初に日本語と翻訳する言葉を選ぶ。テキストを入力してもしゃべっても翻訳できる(左)。すぐさま翻訳できるが、インターネットへの接続は必須だ。確実に使う言葉はあらかじめスターを付けて保存しておくとよいだろう(中央)。前の画面でボタンをタップすると、このように画面全体に文章を表示できる(右)。タクシーで行き先を伝えるときには、この機能が大変に役立つ

初めての街をスマートに散策

図4 Googleマップで検索して、フランス・パリにあるエッフェル塔付近の地図を表示した

見知らぬ外国の街を歩くとき、分かりやすい地図は欠かせない。スマホの地図アプリなら、世界中の道路や施設を確認でき、紙の観光マップにはないデジタルならではの機能も数多い。目的地の検索やルート表示、さらに街の写真表示などだ。

海外へ行って現在地付近の地図を瞬時に表示できるだけで、劇的な便利さを実感するはずだ。しっかり使い方をマスターすれば、迷子になって楽しい旅の時間を浪費することはないだろう。

地図アプリの定番は、グーグルの「Google Maps」だ(図4)。Android(アンドロイド)には標準搭載されている。iPhone向けにも無料で提供されているので、「App Store」から入手しよう。

通信がなくても使える地図アプリ

現地の携帯電話ネットワークやモバイルルーターを利用しない人、さらに海外での通信料が気になる人には、オフラインで使える「City Maps 2Go」が便利だ(図5)。

図5 「City Maps 2Go」で、韓国・ソウルの地図を表示した(左)。現在地の表示や地点の検索もOK。ただし、日本語には対応していない。国→都市の順にエリアを選択してダウンロードする(中央)。飲食(Food)や宿泊施設(Accommodations)などのカテゴリーごとに近隣スポットの検索ができる(右)。ただし、ルート検索はできない

日本でインターネットに接続し、地図データをダウンロードしておけば、あとは通信環境に関係なく、いつどこでも地図を開くことができる。オフラインでもGPS(全地球測位システム)は機能するので、現在地の確認は問題ない。

「City Maps 2Go」は、iPhone/アンドロイドの両方に対応する。全世界7800カ所の地図を、主に都市単位で収録しており、無料のLite版は2エリアの地図をダウンロードできる。

170円のフルバージョンを購入すれば、アプリが収録するすべての地図を入手可能だ。ルート案内ができないのは残念だが、スポット検索や現在地表示には対応し、地図としては十分に使える。

評判のレストランを速攻で見つける

その土地ならではのグルメこそ、旅の大きな醍醐味だ。事前にガイドブックで目星を付けておくのもよいが、現地で評判のおいしいレストランを見つけられれば、旅のよい思い出にもなる。

旅先でレストランを探すときに頼りになるのは、やはり口コミだ。旅行者向けの投稿サイトは、ぜひチェックしたいところだ。料理ジャンルや人気順にお店を一覧し、ガイドブックとはひと味違った情報を入手できる。

旅行者向けの口コミサイトとして有名なのが「トリップアドバイザー」だ(図6)。レストランやカフェなど、観光スポットの口コミが、全世界のユーザーから集まっている。

図6 トリップアドバイザーで、「レストラン」(ほかホテルと観光スポットを探せる)を選択し、韓国・ソウルの「アジア料理」を検索。評価順にレストランが並ぶ(左)。場所、料理のジャンル、価格帯で店を検索できる。旅先では現在地で探せるのが便利(中央)。お店を選択すると、ユーザーの評価が一目瞭然(右)。評価は5段階。周辺地図やお店までの経路も探索できる

また国内ユーザーの口コミを中心に掲載しているのが「フォートラベル」である(図7)。

図7 日本人ユーザーを多く抱えるフォートラベルのトップページ。ここから海外旅行の地域を選んで、口コミのページに移動する(左)。フォートラベルで韓国・ソウルのグルメ情報を検索(中央)。ジャンルや価格別に探せないのは残念だが、口コミは基本的に全部日本語。図6のトリップアドバイザーでも上位に入っていた「トソッチョン(土俗村)」に注目。2つのサイトで口コミ人気が高いお店なら、間違いなく満足できそうだ

できれば両方の口コミを参考にすると、より間違いのないレストランを見つけられそうだ。どちらも、スマホ向けのサイトが用意されており、快適に検索できる。

言葉や文字をアプリで翻訳

海外旅行では言葉の壁も不安の種になる。そこで活躍するのが翻訳アプリだ。現地の人が話す言葉もレストランのメニューも、日本語に訳してくれる。

翻訳アプリは、定番の「Google翻訳」や独自の翻訳エンジンを採用する「VoiceTra+」、オフラインで使える「Jibbigo Translator」などが便利だ。

いずれも、日本語→外国語、外国語→日本語の両方に対応し、テキストも音声も翻訳できる。無料なので訳語の精度や使い勝手を比べてみるとよい。翻訳ソフトを使って外国人と完璧に会話するのは難しいが、単語を訳してコミュニケーションを取るには十分だ。

日本の研究機関が開発した独自翻訳エンジン

「VoiceTra+」は、独立行政法人の情報通信研究機構(NICT)が開発した翻訳エンジンをベースにしている(図8)。Googleとは使っている技術が異なるので、翻訳の結果も変わることがある。

図8 アプリは、まず認識した日本語を意訳し、次いで翻訳する。意訳のニュアンスが合っていれば、翻訳も正確である可能性が高い(左)。マイクボタンを押しながら、スマホに向かって話しかけ、終わったらボタンを放す(中央)。対象となる言語は、日本語や英語、韓国語、中国語など21種類。アイコンで音声の対応が分かるようになっている(右)

例えば、「Google翻訳」で「肉まん」は「meat bun」と訳されたが、「VoiceTra+」では「Steamed meat bun」と、より丁寧だ。翻訳時はインターネットに接続し、主要言語はテキストと音声の入出力に対応する。

カメラで単語を写して辞書引き

スマホで撮影した写真の文章を認識し、日本語に訳してくれるアプリもある。「CamDictionary」がその一つ(図9)。

図9 ここでは、写真から翻訳するのではなく、ディスプレイに映る文章を辞書で引いた(左)。タップした単語だけ調べてくれる。翻訳の精度がいまひとつだと感じたら、訳す言語を選ぶとよい(中央)。より正確に翻訳できる可能性がある。対応言語は37だ。一度翻訳した単語とその訳語は、「単語帳」に登録できる。後から呼び出せるので、必要な単語は保存しておこう(右)

写真を端末のアルバムから選んだり、カメラを通して文章をディスプレイに映しながらリアルタイムで翻訳したりすることも可能だ。レストランのメニューを撮影して、そこに書かれた内容を翻訳するといった使い方ができる。

しかも、いちいち言語を設定しなくても自動認識してくれるのが、優れている点だ。テキストや音声での入力、読み上げ(有料版)にも対応する。無料版は利用制限があるので、気に入ったら有料版(iPhone170円/アンドロイド166円)を購入しよう。

(戸田覚&アバンギャルド)

[ムック『海外旅行に役立つスマホ術』(日経BP社)を基に再構成]

[参考]日経BPパソコンベストムック『海外旅行に役立つスマホ術』(2013年4月18日発売)では、必要な情報を瞬時に得られるスマートフォンを海外旅行で活用し、より便利に楽しくする基礎知識やノウハウを解説。出発前の準備から現地での情報収集、海外でも安心してスマートフォンを使う方法、役立つアプリなど、利用目的別にノウハウを紹介している。

海外旅行に役立つ スマホ術 (日経BPパソコンベストムック)

著者:戸田 覚, アバンギャルド
出版:日経BP社
価格:1,260円(税込み)

春割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で申し込むログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で申し込むログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で申し込むログイン