フェイスブック上場、その時本社は? 興奮の「長い一日」をルポ

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2012/5/19 1:31
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交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブックが18日、米ナスダック市場に株式を上場した。初値の42.05ドルをもとに算出した時価総額は約1150億ドル(約9兆1000億円)。投資家や社員にとって待ちに待った日がついにやってきた。この「ビッグデー」を同社はどのように迎えたのか。前日から当日の表情を米カリフォルニア州メンロパーク市の同社本社から報告する。

      ◇     ◇      

 ▼17日(IPO前日)午後6時

パソコン経由でナスダック市場の鐘を鳴らしたザッカーバーグCEO(中央、フェイスブック提供)

パソコン経由でナスダック市場の鐘を鳴らしたザッカーバーグCEO(中央、フェイスブック提供)

記者が訪れた本社には既にテレビの中継車が5台集まっていた。2月に新規株式公開(IPO)を申請した日と同様に警備員が出動し、報道陣を本社の一角にある駐車場に誘導していた。

警備員に今後のスケジュールを尋ねると、「皆さんと一緒で知らされていないんですよ。問い合わせ専用のアドレスがあるのでそっちにメールを送って下さい」と素っ気ない。

報道陣の車が集まる一角に目を向けると、仮設のトイレまで用意されていて、長い夜になりそうな予感だ。既に中継の準備をしているテレビクルーに「今晩は徹夜?」と声を掛けると、「自分たちは夜のニュースの担当。朝の担当は3時にまた来るよ」と話していた。

 ▼同日午後6時30分

着飾った華やかな雰囲気の女性がテレビクルーのインタビューに応じていた。「フェイスブックを我が町に迎えることができてうれしい。彼らはボランティア活動にも積極的に参加してくれていい隣人です」。こんな話をして笑顔を振りまいていたのは、メンロパーク市のカーストン・キース市長だった。

インタビューに応えるメンロパーク市のキース市長

インタビューに応えるメンロパーク市のキース市長

税収不足は米国の多くの自治体に共通する課題だ。フェイスブックは昨年12月、メンロパーク市に移転。地元自治体はフェイスブックや近隣に越してくる新たな住民からの税収が期待でき、まさに「干天の慈雨」といったところだろう。

キース市長にテレビの取材対応の合間を縫って話を聞いてみた。

――フェイスブックが昨年12月にここに引っ越してきたが、地元経済へ貢献は?

「ここは以前、サン・マイクロシステムズの本社だったが、同社の撤退以降は長年にわたって空き家になっていました。フェイスブックは移転にあたって改装など素晴らしい仕事をしてくれました。米国内外からベスト・アンド・ブライテスト(最良で最も聡明な人々)が集まったことで、他の企業やベンチャーキャピタル(VC)などが近所に進出してくる効果があるとみています」

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