手書きメモ1000枚保存 シャープ、6型の専用端末
シャープは18日、画面上に手書きしたメモを保存・蓄積できる専用端末「電子ノート WG-N10」を2013年1月18日に発売すると発表した。実売価格は1万4800円前後の見込み。

同社によると、紙のノートと手帳を合わせた国内市場規模は11年度で673億円。少子化やスマートフォン(スマホ)、タブレット(多機能携帯端末)の普及といったマイナス要因にもかかわらず、07年度からの4年間で1割強拡大している。一方で「メモが増えすぎてシステム手帳がふくれあがったり、書いたメモを整理できず後で見つからなくなったりと、活用できていないケースもある」(システムソリューション開発部の中沢直文氏)。メモを電子化して保存・活用しやすくなるメリットを打ち出し、市場開拓を図る考えだ。
電子ノートの画面サイズは6型。タッチパネル付きモノクロ液晶ディスプレーを備えており、付属のスタイラスペンまたは指で画面をなぞると画面上に書き込める。筆記具ツールはペンとマーカーで、それぞれ太字・中字・細字の3種類。消しゴムツールはペン用とマーカー用の2種類があり、ペンで書いた文字とマーカーが重なっている部分では、いずれか一方のみを消せる。

メモを書きやすいよう、横ケイ/縦ケイ、スケジュール帳、ToDoリスト、方眼など9種類のテンプレートを用意する。作成したメモは日付、またはあらかじめ決めておいた「分類」で検索して参照できる。この端末1台に1000枚のメモを保存でき、作成したメモをマイクロUSBケーブル経由でパソコンに転送することも可能だ。
画面解像度は600×800ドットで、本体は幅111ミリ、高さ155ミリ。「画面サイズがA6判とほぼ同じになるようにした。幅が短すぎると手書きしづらいという理由もある」(中沢氏)。厚さは9.9ミリで、重さは210グラム。
同社製の「メモリー液晶」を採用している。バックライトを備えない反射型液晶で、消費電力を抑えられるのが特徴だ。1日当たり2時間前後の使用であれば、1回の充電で30日間程度使えるという。コントラストの調節機能は備えていない。
(電子報道部 金子寛人)
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