2018年11月19日(月)

楽天、動画配信サイト「Viki」買収の狙いを明かす

2013/10/19付
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Vikiは多言語に対応した字幕付きの動画配信サービス。写真は韓国語の動画を、アラビア語の字幕で見ているところ

Vikiは多言語に対応した字幕付きの動画配信サービス。写真は韓国語の動画を、アラビア語の字幕で見ているところ

楽天は2013年10月18日、2013年8月に買収した米ビキに関する説明会を開催した。ビキは、動画配信サービス「Viki」を運営する企業。特徴は、クラウドソーシングを活用して、動画に多国語の字幕を付けて配信する点にある。

楽天の会長兼社長を務める三木谷浩史氏は、会場を埋めた映画会社などの担当者に対して「これまでどちらかというと欧米のコンテンツが世界中に流通していたが、Vikiは世界中のコンテンツを世界中に流通させるという革命的なコンセプト」と説明。日本のコンテンツを世界に配信できる強みを訴えた。

楽天の三木谷浩史会長兼社長。「2013年8月上旬に初めてVikiを知り、これはやらなければならないと思った。その月の終わりには買収を完了していた」と買収の舞台裏を語った

楽天の三木谷浩史会長兼社長。「2013年8月上旬に初めてVikiを知り、これはやらなければならないと思った。その月の終わりには買収を完了していた」と買収の舞台裏を語った

■対応する言語は160以上

Vikiでは、各国の映画会社やテレビ局などから提供を受けた動画を、世界に向けて配信する。160以上の言語の翻訳者を抱え、さらにその翻訳者たちを統括する責任者も置く。こうした体制によって、多言語への迅速な翻訳を可能にする。

元の動画が公開されてから48時間以内に、70もの言語に翻訳できたケースもあるという。月間視聴者数は2400万人ほどで、年間の再生回数は10億回以上に上る。

ビキのラズミッグ・ホバギミアン共同創業者兼最高経営責任者(CEO)は、Vikiの強みを「市場を拡大できること」と話す。例えば日本の漫画を原作として韓国で制作されたドラマ「イタズラなKiss」は、韓国人ユーザーだけでなく、その4倍もの非韓国人ユーザーに視聴されたという。

ビキのラズミッグ・ホバギミアン共同創業者兼CEO

ビキのラズミッグ・ホバギミアン共同創業者兼CEO

日本の映画でも実績が出ている。テレビ朝日と東映が制作した映画「白魔女学園」は、日本以外の国にVikiで配信。配信開始から72時間で20言語以上に翻訳され、1週間で数百万の視聴数を記録したという。

各国のユーザーの好みを把握できる点もVikiのメリットだ。例えば「韓国映画が、サウジアラビアで最も視聴されている、といったデータが分かる」(ホバギミアン氏)。そのデータをコンテンツの提供側にフィードバックする。コンテンツ提供側は、こうしたデータを基に、他国のテレビ局との放映契約につなげる、といった展開も可能になる。

テレビCMなどと同様の広告を流したり、他の動画配信サービスに人気のコンテンツを提供したりすることで収益を得る。2013年末には、定額の有料サービスも開始予定という。今後、日本でもサービスを広く展開することなどにより、「ユーザー数を10倍に増やしたい」(ホバギミアン氏)考えだ。

(日経パソコン 八木玲子)

[PC Online 2013年10月18日掲載]

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