名物ホールの上に超高層 大阪・中之島

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2013/1/19付
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写真2 れんがと赤じゅうたんで出迎えるフェスティバルホールの入り口にある大階段。赤じゅうたんとLEDを用いた照明で音楽ホールの非日常的な空間を演出する(写真:生田将人)

写真2 れんがと赤じゅうたんで出迎えるフェスティバルホールの入り口にある大階段。赤じゅうたんとLEDを用いた照明で音楽ホールの非日常的な空間を演出する(写真:生田将人)

評価の高かった音響については、「旧ホールの天井から降り注ぐような音の伝わり方を継承し、側面にある音響反射板の凹凸を1つずつ変え、より深い響きになるようにした」(ホール内部を担当した日建設計監理部門監理部の甲勝之主管)。天井には、旧ホールと同様の羽板を平行に組んで取り付けた。さらに、舞台背景や側面に、国内最大級である総重量120トンの音響反射板を設置。音響反射板は公演に合わせて動かすことができる。

ホールに至る大階段や低層部の外壁にはれんがを採用(写真2)。柔らかい印象に見えるよう、3色で濃淡を付けた。れんがは特注の大判で、幅54cm、高さ13.5cm、厚さ8cm。1枚当たり10kgの重さがあり、約22万個を職人が手作業で積んだ。日建設計設計部の山本武志主管は、「タイルは落下する危険がゼロではない。初期投資はかかるが将来の維持管理コストを考えればれんがも変わらないと考えた」と話す。

■メガトラスと大臣柱で実現

大ホールの上には、センターコアのオフィスが載る。これは設計者らが「大臣柱」と呼ぶ計16本のホール外周柱と、約60m四方、高さ約20mの立体トラスである「メガトラス」とによって実現した。センターコアのオフィスの荷重をメガトラスを介して大臣柱に移し替える構造だ。メガトラスの一部は13階のスカイロビーで見ることができる(写真3写真4)。

写真3 13階のスカイロビーにはメガトラス。スカイロビーはオフィス階へ向かうエレベーターへの乗り換え階でもある。メガトラスを見せつつ、緑を巡らせた。勤務する人や来訪者の交流の場にもなる(写真:生田将人)

写真3 13階のスカイロビーにはメガトラス。スカイロビーはオフィス階へ向かうエレベーターへの乗り換え階でもある。メガトラスを見せつつ、緑を巡らせた。勤務する人や来訪者の交流の場にもなる(写真:生田将人)

写真4 施工中から存在感が際立つメガトラス。施工中だった2011年6月時点の様子(写真:生田将人)

写真4 施工中から存在感が際立つメガトラス。施工中だった2011年6月時点の様子(写真:生田将人)


写真5 貸室面積1フロア2710m2の無柱空間のオフィス。1800mm間隔で並ぶ外周の柱とセンターコアで無柱空間を実現。ワンフロア貸しだけでなく、フロアを小割りして貸しやすくできるようにした(写真:生田将人)

写真5 貸室面積1フロア2710m2の無柱空間のオフィス。1800mm間隔で並ぶ外周の柱とセンターコアで無柱空間を実現。ワンフロア貸しだけでなく、フロアを小割りして貸しやすくできるようにした(写真:生田将人)

オフィス階は約60m四方のセンターコア形式。どの方向も外壁から15m内側まで柱がない(写真5)。

日建設計設計部の中島究主管は「外周部を1800mm間隔で囲む柱により、室内に柱型を出さずに済んだ」と説明する。

センターコア形式を採用したことにより、ワンフロア最大16分割まで可能。レンタブル比は80%と高い。竣工前までに9割以上のスペースのテナントが決まり、順調な滑り出しだ。

(日経アーキテクチュア 岡本藍)

[ケンプラッツ2013年1月18日掲載]

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