2019年6月24日(月)

有害化学物質の全廃、透明性を重視 ファストリの新田グループ執行役員に聞く
編集委員 滝 順一

(1/2ページ)
2013/3/20 7:00
保存
共有
印刷
その他

衣料品ブランドの「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは製造プロセスにおける有害化学物質の使用・排出を2020年までに全廃する方針を発表した。国際的に環境保護活動を手掛ける非政府組織(NGO)、グリーンピース・インターナショナルと連携して取り組む。その狙いや内容を同社で企業の社会的責任(CSR)を担当する新田幸弘グループ執行役員に聞いた。

ファーストリテイリングの新田幸弘・グループ執行役員

ファーストリテイリングの新田幸弘・グループ執行役員

――グローバル・サプライチェーンの全工程で有害化学物質の使用や排出に関し情報を開示し、達成目標を定めて全廃していく計画ですね。具体的にはどう進めるのですか。

「まず対象とする有害化学物質のリストアップを4月末までに実施する。これまで社内でつくってきた内部基準や法令による規制に基づきつつグリーンピースとも協議して決める。アパレルの競合他社の取り組みも参考にさせてもらう」

「次に情報開示だ。製品製造を委託している工場の生産工程や排水段階において、リストアップした化学物質の使用、保管、排出などの状況を確認しネットなどを通じて公表する。検査や情報公開などの仕組み自体がきちんと機能しているかを監査する仕組みもつくる。国際的な監査機関に依頼し第三者の目でチェックする」

――工場は中国をはじめ海外にありますが、その点が実施上の困難ではないですか。

「中国には(ユニクロ製品をつくる)サプライヤーが約70社ある。競合他社に比べてその数は少ない方だ。単純に生産を委託するのではなくいっしょに製品開発に取り組める企業と組んでいるからだ」

「また化学物質を扱うのは縫製工場ではなく、染色などで化学物質を使用する素材工場が主な対象だ。中国で大手の10社、中国以外のアジア諸国の10社の合計20社で当社の製品の約80%を占めており、今年の5月末までに中国の10社、6月末までに中国以外の10社の状況について情報を開示する」

「中国企業の大手サプライヤーはすでに社内の規則に基づき取り組んでいるところが多い。中国では近年、環境問題への関心が強い。社会の要請にこたえて、客観的でグローバルな基準に基づき透明な検査と公開の仕組みを発注者の責任で築いていく」

「生産段階だけでなく物流プロセスでの化学物質利用についても検査を厳格化する仕組みを別途つくっていかなくてはならないと思っている」

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報