スマホに中年を誘う、初代「ドラクエ」起爆剤に
ジャーナリスト 新 清士

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2013/12/23 7:00
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 スクウェア・エニックスは11月28日、大人気ロールプレイングゲーム(RPG)シリーズ「ドラゴンクエスト(ドラクエ)」の第1作「ドラクエ1」について、スマートフォン(スマホ)で先着100万ダウンロード無料配信キャンペーンを実施した。わずか1日で当初予定を達成するほどの人気をけん引したのが、かつてドラクエ1に熱中した40歳前後の中年世代とみられる。家庭用ゲーム機で遊ばなくなった中年たちが、今やゲーム端末の主役になりつつあるスマホで思い出のゲームと出合い、久しぶりに熱くなる姿が浮かぶ。ドラクエは中年世代を新たなゲームユーザーとして取り込む起爆剤になれるだろうか。

■27年前にファミコンソフトで登場

「ドラゴンクエスト ポータルアプリ」公式ページ

「ドラゴンクエスト ポータルアプリ」公式ページ

このキャンペーンは、ドラクエシリーズの最新情報やゲームを提供するスマホ用情報アプリ「ドラゴンクエスト ポータルアプリ」の配信をスクエニが開始したことに合わせたもの。ドラクエ1を入手するためにはポータルアプリのダウンロードが前提になる。

同社は無料配信期間を12月10日まで延長し、ポータルアプリのダウンロード数は累計で350万を大きく超えた。ユーザー囲い込みキャンペーンとしては大成功といえるだろう。

ドラクエシリーズは「国民的RPG」と呼ばれるほどの高い知名度を持つゲームだ。ドラクエ1は1986年5月、任天堂の家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」用に発売され、大ヒットした。同アプリ内では300円で販売している。

1983年に登場した任天堂の「ファミリーコンピュータ」

1983年に登場した任天堂の「ファミリーコンピュータ」

スクエニは12月12日、「ドラクエ8 空と海と大地と呪われし姫君」のスマホ用アプリ配信も始めた。ドラクエ8は2004年にソニー・コンピュータエンタテインメントの家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)2」向けに登場し、全世界で490万本以上の出荷を記録した。

スマホアプリでは無料で楽しめるアイテム課金型のソーシャルゲームしか売れないというのが「常識」とされるなか、2800円と高価格ながら発売直後はアップルのコンテンツ配信サービス「アップストア」のトップセールスで2位に食い込んだ。有料カテゴリーでは1位を維持しており、滑り出しは好調のようだ。

今回、特に注目したいのがドラクエ1だ。83年に発売されたファミコンや、その後に発売されたドラクエ1などの家庭用ゲームが次々にヒットした理由として、当時の時代背景がある。80年代半ば以降の日本は急速な経済成長を続け、後に「バブル」と呼ばれる時期に突入する。そのころ働き盛りだったのが、47~49年ごろの第1次ベビーブーム期に生まれた団塊世代の人たちだ。

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