2018年11月18日(日)

憧れのランナーと共に…ノウハウ学び友を得る

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2014/2/28 7:00
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一緒に山を走る仲間が欲しかった。トレイルランニングは個人競技だ。でもスタート前、知り合いと話せばリラックスできる。レース中は刺激になるし、苦しい時は励まし合える。そしてゴールの喜びをわかちあえる。

憧れのランナーだった望月さん(手前)の走りを見ることができた(静岡市)

憧れのランナーだった望月さん(手前)の走りを見ることができた(静岡市)

だが、未経験者をこちら側の世界に引き込むのは至難の業だ。友人に「山を走ろう」と誘っても、即座に「とんでもない。無理」と拒否されることがほとんど。それなら既に山を走っているランナーと知り合いになりたいと思い、トップ選手も含め愛好家同士で山を走る2つのイベントに参加してみた。

静岡に「超人」あり

1月のある早朝、静岡へ。市内のスポーツショップ「アラジン」には客を中心とした「トレラン部」なるサークルがある。今回の「2014年走り初め」は定期的な活動の一つ。店の前には既に50人ものトレイルランナーが集まっていた。マイナー競技でいつも肩身の狭い思いをしているせいか、一度にこれだけ多くの姿を見ると「こんなに“同志"がいたか」とうれしくなる。

憧れのランナーと出会えるのが楽しみだった。「山は走るもんじゃない」派だった記者が180度宗旨変えしたのは、1年半前に見たテレビ番組がきっかけだ。「トランス・ジャパン・アルプスレース」という日本海から太平洋まで、日本列島を縦断する大会を特集した番組だった。富山をスタートし、北・中央・南の日本アルプスを越えて静岡まで、約415キロを8日以内に走る。30人弱の鉄人しか出場が許されない、2年に1度の「頂上レース」だ。

折り返し地点で記念撮影。30~50代の参加者が多い(静岡市)

折り返し地点で記念撮影。30~50代の参加者が多い(静岡市)

この難路を5日間と6時間をかけて走りきり、2連覇を果たしたのが、トレラン部主将でもある望月将悟さん(36)だ。3000メートル級の峰々を越え、道ばたで僅かな仮眠を取るだけで前進し続ける望月さんの姿に、記者の目はくぎ付けになった。

「山との橋渡し役になりたい」

静岡市消防局の山岳救助隊員でもある望月さんは「1人で走っていても寂しいから」とトレラン部の主将を引き受けた。「山との橋渡し役になって、多くの人に楽しんでもらえればうれしい」と話す穏やかな表情は、とてもあの壮絶なレースの覇者とは思えない。

「走り初め」は主将のあいさつから始まった。走力ごとに3つのグループに分かれ、1列縦隊になって、賤機(しずはた)山へ向かって走る。標高は最高約200メートル、往復13キロの道のりだ。列の中盤に並び、前後の人と話しながら走り出したが、登りですぐに息が切れて口数が減る。それでもレースと違ってタイムや順位を意識する必要はない。「楽しもう」という気持ちしかないから気は楽だ。

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