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KDDIがAR技術の大規模実験 ニッセンや森永など16社も参画

富士急ハイランドのポスターにスマホをかざすとSNSなどが画面に表示

KDDIは17日、商品やカタログなどを使ったAR(拡張現実)技術の新サービスを始めると発表した。カタログ通販大手のニッセンホールディングスや森永製菓やカンロの菓子メーカー、富士急ハイランドなどの娯楽施設など16の企業や団体と組み、5月末まで最先端のARブラウザー機能や画像認識技術を使ったサービスを無償で提供。商品の販促や認知向上、イベントなどの集客に役立ててもらい、AR技術を使ったサービスの普及を図る。

タブレットを使い、仮想の家具を実際の部屋に配置したような画像が確認できる

タブレットを使い、仮想の家具を実際の部屋に配置したような画像が確認できる

ARは、携帯電話などの内蔵カメラで映し出した実際の景色に、文字やCG(コンピューターグラフィックス)の画像などを重ねて表示する技術。KDDIが提供するサービスでは、スマートフォン(スマホ)などのカメラを商品にかざすと最大10万件の画像データベースの中から高速で画像を特定し、その商品などに合ったコンテンツをスマホの画面に表示する。

KDDIの新規事業統括本部の雨宮俊武執行役員は、「AR技術を使ったアプリなどは既にあるが、駅や自宅、レジャー施設などで幅広くAR技術を使いオンライン情報を日常生活に役立て、新しい体験をしてもらいたい」と意気込んだ。

KDDIの雨宮執行役員

KDDIは、2011年に出資したフランスのAR技術会社トータルイマージョンの技術を応用。同年12月にAR関連のソフトやアプリのブランド「SATCH(サッチ)」を立ち上げ、開発ソフトを配布するなどアプリ開発者やユーザーの拡大を進めてきた。KDDIによると、12年12月時点で開発者は2500人超、アプリ数も1年で40個増えた。ARを専業とするトータルイマージョンの技術は、「検出する商品の一部が写っているだけでも認識したりするなど、技術精度が高いのがウリ」(雨宮氏)という。

ニッセンはカタログにAR技術を採用

 新たに提供する「大規模画像検索」はトータルイマージョンと共同で開発したもの。連携する企業が扱う商品など最大10万件の画像をデータベースに蓄積し、利用者が特定の商品やロゴにスマホのカメラをかざすと、アプリが約2~3秒で認識、各社のネットサービスの情報を提供する。さらに家具やインテリアなどを扱う企業向けに家具の配置などをシミュレーションするARアプリ開発支援サービス「トライライブホーム」も同時に提供する。

ニッセンは13年春からカタログに掲載する商品にスマホなどをかざすと、スマホのアプリ内に商品情報を表示したり、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)や動画などにリンクできるサービスのほか、カメラをかざした商品をネット上で購入できるサービスなどを予定する。

森永製菓は一部商品を対象にAR技術で商品情報などを確認できる

森永製菓はチョコレートの「ダース」など一部商品のパッケージにスマホをかざすとオリジナルのレシピなどを表示させるサービスを提供する。インテリア、雑貨の専門店フランフランは、トライライブホームを応用し、家具のCG画像を選択すると、実際に自分の部屋に配置できるサービスを展開する。

AR技術は、美容院やアパレルの店舗で自分の顔や全身に合わせて異なる髪形や服の色を試すことができるサービスなどで導入が始まっている。ただ個人が所有するスマホを使ったアプリは、「実用的なものはこれまでなかった」(雨宮氏)という。「これまでは商品の販促など限られていたが、今後はより利用シーンを拡大していきたい」(KDDIの鴨志田博礼・オープンプラットフォームビジネス部長)としている。

(電子報道部 杉原梓)

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