2019年9月21日(土)

スマホが引っ張る電子書籍 SNSにアマ作家市場も
ジャーナリスト 新 清士

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2013/7/18 7:00
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キンドルワールドの公式ページ。画面は、二次創作が認められる作品の一覧

キンドルワールドの公式ページ。画面は、二次創作が認められる作品の一覧

アマゾンはそうした二次創作作品をビジネスとしてきちんと位置付けるサービス「キンドルワールド」を6月に始めた。アマゾンがライセンス契約したテレビドラマなどの二次創作作品を有料で販売する。映画会社のワーナー・ブラザーズ系列のテレビ番組「ゴシップガール」など3タイトルで始め、すでにアメリカンコミックなど12タイトルまで拡大した。

■試行錯誤の時期まだ続く

二次創作作品の利益は著作権者とアマチュア作家が受け取る。アマチュア作家は自分の作品を99セント~3.99ドルの価格で販売し、売り上げの20~35%を権利料としてアマゾンに支払う。そしてその一定額が著作権者に渡るという方式だ。アマチュア作家もそれなりの収益を得られる点は注目され、近い将来、二次創作でも本格的な作品が登場するかもしれない。

二次創作作品のこうした動きは今後、日本でも広がる可能性がある。作品の注目度を高めて電子書籍市場を盛り上げるという点でも優れた仕組みだろう。

今後、本格的な電子書籍時代を迎えたとき、どの端末が主力になっているのか、まだ明確にはみえてこない。セルフ出版も、出版社やサービス会社などの取り組み姿勢によって、大きく状況が変わっていくだろう。電子データで読むという新しい読書習慣が広がる兆しは明確にあるものの、ハード、ソフトとも標準的な形が定まるまでにはもう少し試行錯誤の時期が続きそうだ。

新清士(しん・きよし)
1970年生まれ。慶応義塾大学商学部および環境情報学部卒。ゲーム会社で営業、企画職を経験後、ゲーム産業を中心としたジャーナリストに。立命館大学映像学部非常勤講師も務める。グリーが設置した外部有識者が議論する「利用環境の向上に関するアドバイザリーボード」にもメンバーとして参加している。著書に電子書籍「ゲーム産業の興亡」 (アゴラ出版局)がある 。
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