「走行ビッグデータ提供します」、車大手が新機軸競う

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2013/10/18 7:00
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高度道路交通システム(ITS)の活用を推進する「ITS世界会議 東京2013」が東京ビッグサイトで2013年10月14日~18日に開催された。今回の目玉は安全技術の最終形とも言える自動運転であり、各社が実演走行などを披露した。こうした安全技術は"走るセンサー"から得られるビッグデータに支えられているが、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダの大手3社は、データを活用した新たなビジネスを模索する。

トヨタが展示した「ビッグデータ交通情報サービス」の画面(左)

トヨタが展示した「ビッグデータ交通情報サービス」の画面(左)

ITS世界会議 東京2013のトヨタブース。中央に展示されているのはクルマではなく、大きなディスプレーだった。

「実際に公道を走ったクルマから得たビッグデータを解析し、渋滞情報や危険箇所の情報を割り出しています。この情報はカーナビだけでなくスマホからも見られます」(説明員)

トヨタは外部と無線で情報をやり取りできるテレマティクス端末を搭載したクルマから位置や速度などの情報を取得し、年間で地球83万周分の走行データを蓄積している。従来は、トヨタの純正ナビゲーションシステムを搭載したクルマに渋滞情報、関連機関のWebサイトなどに限って災害時の通行情報を提供していたが今年6月、自治体や企業、スマホを利用する一般ユーザーまで一気に対象を広げた。自治体や企業向けの料金は月額20万円からという。

利用目的は様々だ。「交通渋滞や企業物流の改善、防災対策など、データを活用する団体や企業に考えてもらいたい。現在、いくつかの案件が進行中」(説明員)という。

日産が展示した「リーフ」の実験車両。走行ビッグデータの外部提供などに活用

日産が展示した「リーフ」の実験車両。走行ビッグデータの外部提供などに活用

例えば、災害時にクルマが通れた道の情報を行政が持つことで、緊急車両を効果的に誘導することが期待できる。また、クルマのABS(アンチロック・ブレーキ・システム)が作動した場所を地図上にポイントすることで、「滑りやすい危険な場所」を割り出すことも可能だ。

この「ビッグデータ交通情報サービス」のITインフラとしては、トヨタが提携している米マイクロソフトのクラウドサービスを採用。処理量の急な増減にも堪えられるようにしている。

■自動車保険の高度化に挑む日産

日産自動車は、電気自動車(EV)「日産リーフ」の走行データの社外提供を始めた。日産以外の事業者が同データの活用を進めることでサービスが充実し、リーフ所有者の満足度を高めるという狙いがある。

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