ヒマツブシ貴族や検索ナルシスト…グーグルが利用分析

2013/12/17付
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グーグルは、テレビ、パソコン、スマートフォン(スマホ)の3つのデバイスを利用するマルチスクリーンユーザーの行動分析を行い、その結果を2013年12月16日に発表した。同調査は、調査会社インテージのシングルソースパネル「i-SSP」により、各調査対象者のテレビ、パソコン、スマホの視聴行動を詳細に分析したもので、3つのデバイスを所有する約500人の2013年6月1日から同年6月30日までのメディア行動が基になっている。

グーグルでは、3つのデバイスをいつ、どれだけの時間視聴しているのかという行動の違いにより、メディア行動が似ている人を統計的に分類。「キマジメ大食らい」「ハラハチブ自由人」「ヒマツブシ貴族」「検索ナルシスト」「社交的ハンター」という5つのグループごとに、その特性を解説した。

写真 グーグル マーケットインサイト 統括部長の小林伸一郎氏

写真 グーグル マーケットインサイト 統括部長の小林伸一郎氏

全体の22%を占めるキマジメ大食らいは、「デバイスの利用時間が全体的に長く、特にテレビが多い。朝起きたら何らかのデバイスをオンにする習慣がある」と、グーグル マーケットインサイト 統括部長の小林伸一郎氏(写真)は語る。このグループに属する人は、ニュースや情報番組で知識を蓄積し、メディアも取捨選択型ではなく追加していくタイプだという。また、人付き合いはこれ以上広げなくてもいいと感じており、買い物をする時はしっかり検討する慎重派だとしている。

ハラハチブ自由人は、全体の15%を占める。5グループの中で最もメディア接触時間が少ないこのタイプについて小林氏は、「テレビは夜以外あまり見ない。パソコン利用も夜型で、スマホ利用は少なくパソコンを使う。雑誌はあまり読まない」と説明。自分の時間を大切にするハラハチブ自由人は、広く浅い人付き合いを好まず、騒がしい場所が苦手で、SNS(ソーシャルネットワーキンングサービス)も騒がしい空間と感じているとする。買い物に関しては、あまり比較検討しない傾向にあるという。

今回の調査で最も人数が多かったのは、全体の30%を占めるヒマツブシ貴族だ。このタイプは5グループの中で最もメディア接触時間が長い。「持っているデバイスは常時オンにしており、テレビ番組はワイドショー好き。パソコンやスマホは楽しむためのもので、すぐにスマホで写真や動画を撮りたがる。時間があればパソコンやスマホで動画を見たりゲームをしており、家にいる時はテレビをつけながらパソコンやスマホを見る」と小林氏。一方で、何でもネットで済ますのではなく、リアルな付き合いや交際のための出費は削らず、積極的に人との交際を広めたいと感じているという。また、人の目を気にするタイプで、衝動買いをすることも多いとしている。

検索ナルシストは全体の22%を占め、「パソコンの利用時間が少なく、メインデバイスがスマホに移っている。気になることはすぐに調べたい性格で、パソコンを立ち上げるまで待てずにスマホで検索する」(小林氏)という。買い物の際には、価格サイトや企業のホームページをスマホからチェックし、ショッピング自体はパソコンの大画面で慎重に行うなど、メディアを明確に使い分ける。このタイプは、他人にどう見られるかではなく、自分は自分という意識が強く、テレビに取り上げられるともうダサいとまで感じることがあるという。

社交的ハンターは全体の12%。このタイプは「テレビよりもパソコンやスマホの利用時間が長い。すべてのデバイスにおいて23時以降の深夜帯での利用が多く、オンラインは人とつながるため、情報を得るためのものと考えている」と小林氏。ネットワーク作りが好きで、パソコンやスマホをフル活用して常に情報を収集し、その情報を自分で編集、加工して発信しているという。SNSやメッセンジャーアプリから気に入ったブランドや話のネタになる情報をシェアする傾向も高い。

小林氏は、グループごとに特性が異なることから、「広告やメディアプランなどのマーケティングにあたっては、ユーザーの特性にあった計画が必要」と指摘する。

例えば、キマジメ大食らいには、マス広告やオンライン広告などで継続的にブランドに関する情報を提供する手法が重要だとする。また、ハラハチブ自由人は、広告で態度や行動を変化させるのが最も難しく、ヒマツブシ貴族はマスで刺激を与えオンラインで拡散させる手法が比較的受け入れやすいという。検索ナルシストは、情報に対して合理的な特性に応えるメディアの整備が欠かせないとし、社交的ハンターにはSNSでの発信機会を提供すると自発的な情報発信が期待できるとしている。

(ITpro 藤本京子)

[ITpro 2013年12月16日掲載]

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