スマートフォンを狙うウイルス急増、コピーアプリに「潜伏」
モバイルセキュリティー新潮流(上)

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2011/5/18 7:00
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 スマートフォンを狙うコンピューターウイルス(悪質なプログラム)が次々と出現している。主な標的となっているのは、グーグルのOS「Android(アンドロイド)」を搭載したスマートフォンである。ウイルスが仕込まれたアプリを実行すると、個人情報を盗まれたり、スマートフォンを遠隔から勝手に操作されたりする恐れがある。パソコン向けウイルスと比べれば現時点での確認例は少ないが、今後増える可能性は高い。危険性を認識しておく必要がある。

 Androidスマートフォンを狙ったウイルスは2010年8月に初めて見つかり、それ以降、種類の異なるウイルスが相次いで、大手セキュリティソフト会社などによって確認されている(表1)。

表1 スマートフォンを狙ったウイルスは有用なアプリに偽装するため、不自然な「アクセス許可」に注意すべき  表は、今までに確認された「Androidウイルス」の例。ウイルスの名称については、セキュリティ会社によって異なる場合がある。
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表1 スマートフォンを狙ったウイルスは有用なアプリに偽装するため、不自然な「アクセス許可」に注意すべき  表は、今までに確認された「Androidウイルス」の例。ウイルスの名称については、セキュリティ会社によって異なる場合がある。

■ユーザーに気づかれないように動く

 例えば、2010年12月末に出現したウイルス「Geinimi(ゲイニミ)」は、正規のゲームアプリを違法コピーしたアプリに潜み、ユーザーにプログラムを実行させようとする。実行されると、ウイルス本体はユーザーに気付かれないように動作し、ウイルス作者がそのAndroidスマートフォンを遠隔から操作できるようにする。当初は英語版ゲームアプリを違法コピーしてGeinimiを混入させたものだけが存在していたが、2011年2月、Geinimiが混入された日本語版ゲームアプリの違法コピーも見つかった。

 一般に広く知られているAndroidウイルスはまだ数種類だが、これらは氷山の一角。見つけにくいだけで、もっとたくさん存在する可能性が高い。

 見つけにくい理由は、ウイルスが巧妙になっているため。感染したスマートフォンを悪用することが目的なので、ユーザーに気付かれないようにバックグラウンドで動作する。加えて、感染範囲を広げすぎないようにしている。広げすぎると、存在を知られる可能性が高まるためだ。

 このような状況を受けて、セキュリティに関する相談などを受け付けている情報処理推進機構(IPA)は2011年1月下旬、Androidを狙うウイルスについて、広く注意を呼びかけた。現時点で国内での被害は確認していないが、被害者が出る危険性が高まっている。

■iPhoneよりも感染リスクが高い

 従来の携帯電話機や、搭載OSが異なるアップルのスマートフォン「iPhone」などと比較すると、Androidスマートフォンは、ウイルス感染の危険性が高いと考えられる。誰でもAndroid用アプリを配布できるためだ。

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