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変換効率15%、色素増感型太陽電池が実用化に前進

スイスの大学Ecole Polytechnique Federale de Lausanne(EPFL)は、同大学の研究者Michael Gratzel氏の研究チームが変換効率15%の固体型色素増感型太陽電池(DSSC)を開発した、と論文などで発表した。従来のDSSCの変換効率は最高で13%台。15%という値はDSSCの実用化を本格化させる上で大きな前進といえる。

このDSSCは、色素増感材料としてペロブスカイト構造の無機と有機混合型材料、例えば「CH3NH3PbI3」を用い、さらに電解液の代わりとして有機材料から成るホール輸送材料(HTM)を用いるのが特徴である。具体的には、ガラス/FTO/TiO2/CH3NH3PbI3/HTM/Auといった構成の固体型DSSCである。

この構成のDSSCは桐蔭横浜大学 教授の宮坂力氏の研究チームが2009年に提唱したもの。当時の変換効率は3.8%だったが、最近になってEPFLが同13%台のセルを開発していた。ただし、大きな課題があった。TiO2(酸化チタン)上に形成したペロブスカイト構造の材料の粒径のバラつきが大きく、それが大きな性能のバラつきにつながっていたことである。

今回Gratzel氏らは、ペロブスカイト構造の材料を2段階のステップでTiO2上に積層する。具体的には、Pbl2をTiO2に積層させ、次にそれをCH3NH3Iの溶液に浸すのである。この手法によって、高い変換効率のDSSCを高い再現性で作製できるようになったという。

(日経エレクトロニクス 野澤哲生)

[Tech-On! 2013年7月15日掲載]

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