2019年6月17日(月)

日本発の環境技術移転ツール、COP17の裏でWIPOがアピール

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2011/12/19 7:00
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南アフリカで開催された「第17回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP17)」では、地球温暖化対策で各国の利害がぶつかり合って議論が紛糾した。しかしそうしたドタバタ劇の裏側で、日本発の興味深い動きもあった。環境技術の移転を促進する新たな枠組みが紹介されたのだ。国連の専門機関である世界知的所有権機関(WIPO)が運営する「WIPO GREEN」である。

WIPO GREENは、新興国などが環境技術を導入しやすいように、特許だけでなくノウハウも含めてパッケージ化し、その技術の提供側と導入側を引き合わせる仕組みである。日本知的財産協会(知財協)が提唱したコンセプトに基づいており、それを具現化するウェブサイトをWIPOが構築、「COP17」の併催イベントで発表したのである(図1)。

図1 「WIPO GREEN」のトップページ(URLは、https://www3.wipo.int/green/ )

図1 「WIPO GREEN」のトップページ(URLは、https://www3.wipo.int/green/ )

■「環境技術を使いたいのに…」

WIPO GREENのサイトは、データベースに載せた技術を保有する側と導入する側を引き合わせるサイトである。利用は基本的に無償で、両者を引き合わせたら、あとの交渉は当事者同士にまかせ、取引が成立したときだけWIPO事務局に報告すればよい仕組みだ。データベースには、提供する側が保有する技術情報だけでなく、導入したい側のニーズ情報も載せるという。既に、提供側として富士通や日立製作所、ホンダ、帝人などが情報を載せ始めている。

こうした仕組みができた背景には、「環境技術は欲しいが、どこに何があるか分からない」という発展途上国からの悲痛な叫びがある。多くの日本企業が世界に誇る環境技術を持っていても、それを使いたい途上国のユーザーに知ってもらう機会がほとんどないのが実情だからだ。そのため、両者のニーズを満たす"お見合い"サイトをつくることによって、日本企業の国際展開の手助けにしようと、約1000社の日本企業を会員に持つ知財協がそのコンセプトを推進、詳細設計を手がけた。

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