2018年12月15日(土)

ソニーとパナソニックの4K有機ELテレビの違い
評論家・日本画質学会副会長 麻倉怜士

2013/1/15 18:06
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今年の国際家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」で大きな話題になったのが、ソニーとパナソニックの56型4K(4K×2K)有機ELテレビである。

蒸着方式による、ソニーの56型4K有機ELテレビのデモ

印刷方式による、パナソニックの56型4K有機ELテレビの試作品

この二つのディスプレイは、いかに画質が違うか。まず技術的な側面から見ていこう。

両者の画面サイズは、56型で同じである。ソニーとパナソニックは有機EL開発で提携しており、さらにソニーは台湾AU Optronics(AUO)と提携している。ソニーは、今回の出展品がAUO社との共同開発であることを認めている。パナソニックはその点を不明にしているが、酸化物半導体TFT(薄膜トランジスタ)を使う同種パネルと思われる。

有機EL部の作り方は両者で異なる。ソニーは「蒸着方式」を、パナソニックは「印刷方式」を採用している。今回はどちらも、あくまでも参考展示である。

ソニー 社長の平井一夫氏は、「パナソニックさんとの共同開発が進んでいます。2013年中に量産技術方式を決める予定です。どの方式が良いか。効率が高く、画質が素晴らしいものを選びます」としている。カラー化の方式は、RGB 3色の有機ELを塗り分ける方式ではなく、白色有機ELにRGBのカラーフィルターを組み合わせた方式と見られる。

画質、というより「画調」はかなり異なる。ソニーの有機ELは非常にダイナミックで、パナソニックの有機ELは静的だ。どちらもコントラストの良さは有機ELだから十分だが、ソニーは白ピークの突き上げが官能的で印象的だ。

ソニーは、かつて製品化した11型の有機ELテレビでも回路の工夫による突き上げを演出していた。そのノウハウが今回、活きていると思われる。

[Tech-On! 2013年1月11日掲載]

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