2019年2月19日(火)

「起業家精神を取り戻せ」大川功氏の遺志継ぐ基金始動

2011/2/17 7:00
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CSK創業者でベンチャー育成にも力を注いだ故・大川功氏の遺志を引き継いでITや医療などのベンチャーを支援する一般財団法人が3月に活動を開始する。2001年の死去から10年が過ぎたが、「大川スピリット」を若い起業家に伝え、日本企業の競争力再生に取り組むという。

「大川氏は生前に資金を準備し、財団設立の手配をしていた。その後、公益法人制度改革などの影響で手続きが遅れてしまったが、3月2日に一般財団法人としてようやく正式に動き出す」。設立準備を進めてきた井上智治・井上ビジネスコンサルタンツ社長はこう説明する。

大川氏の名を冠した「一般財団法人 大川ドリーム基金」は、当初の拠出金が3億円。大川氏と事業面でも縁が深かった日本IBM名誉相談役の椎名武雄氏が会長に就任、役員にもカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)社長の増田宗昭氏、シダックス会長の志太勤氏ら大川氏と公私で親交が深かった顔ぶれが並ぶ。

大川氏はCSKを経営する傍ら、多くのベンチャー企業に投資したり、ベンチャー起業家の後ろ盾となって面倒をみたりしてきた。とりわけ、84年に買収したセガ・エンタープライゼス(現セガ)に対しては、家庭用ゲーム機「ドリームキャスト」の失敗で経営が悪化した際に個人資産850億円を寄付するなど心血を注いだ。

大川ドリーム基金のサイト画面

大川ドリーム基金のサイト画面

「大川氏は基金を通じて、日本の技術力に着目した日本に『夢』を与える活動をしようと考えていた。その精神を受け継ぐとともに、大川氏の起業家精神を後生に伝えていきたい」と井上氏は語る。

発足記念イベントとして、3月2日に都内で「ベンチャーサミット2011」を開催する。パネルディスカッションには、CCCの増田社長、作詞家の秋元康氏、サイバーエージェントの藤田晋社長が登壇。「予兆:社会現象を巻き起こすビジネスの立ち上げ方」をテーマに、今求められる起業家精神について語る。

基金は今後、イベント・講演会や出版のほか、早稲田大学で寄付講座も開設する予定。実効性の高い活動を展開するため幅広く意見を求め、協力者も募りたいとしている。

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