ドコモで「iPhone」が使えるようになる日
ジャーナリスト 石川 温

モバイルの達人
コラム(テクノロジー)
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2010/7/15 14:00
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NTTドコモの山田隆持社長は7月14日、東京ビッグサイト(東京・江東)で開幕した無線技術関連の展示会「ワイヤレスジャパン2010」で基調講演に登壇した。山田社長は2011年4月以降に出荷する全機種を「SIMロック」解除対応にする方針を表明しているが、講演でも改めて解除に向けて前向きな姿勢を示した。

2010年夏モデルの新機種を発表するNTTドコモの山田隆持社長(5月18日、東京都港区)

2010年夏モデルの新機種を発表するNTTドコモの山田隆持社長(5月18日、東京都港区)

「11年4月以降に発売される端末にSIMロック解除機能を搭載していく。いまの端末は解除できないが、導入以後はドコモショップに来てもらえれば対応する。ただし、周波数や通信方式、サービスなどが対応しないことも多いので、そのあたりの説明をきっちりとして、納得してもらったうえで解除する」

端末を特定の携帯電話会社だけで使えるように制限するSIMロックについては、総務省が今年6月、携帯電話会社が自主的に解除に取り組むことを要請するガイドラインを公表済み。山田社長は講演で、解除に向けた顧客対応などについて語った。

「iモード」機能などを備える一般の携帯電話端末は、SIMロックを解除してしまうと、メールや公式サイト、「おサイフケータイ」機能などが使えなくなってしまう。現在は、そうしたデメリットが一般ユーザーに必ずしも伝わっておらず、「顧客の奪い合いが激化して料金競争が起き、安くなった他社に移行できる」といった偏った情報が広がっている印象がある。そうした誤解を解くうえでも、店頭でデメリットを説明したうえで、それでも解除したい人に限って対応するという状況に持っていきたいようだ。

「Xperia」の取り扱いは?

基調講演後、山田社長に囲み取材をし、NTTドコモのSIMロック解除に対する様々な考え方を聞くことができた。

まず、疑問として浮かぶのがスマートフォンの取り扱いだ。iモード対応機などにはそもそもSIMロック解除機能が搭載されていないので、すぐには対応できない。しかし、スマートフォンであれば、ソフトウエアのバージョンアップでSIMロック解除機能を追加できそうなものだ。

これに対し、山田社長は「スマートフォンであっても、同じ来年4月以降の導入を考えている。(ドコモの人気スマートフォン「Xperia」の場合は)来年4月以降に発売されるかもしれない後継機種からになる。現行機種をSIMロック解除対応にするには、ユーザーから端末を預かる必要などがあり、不便をかけることになってしまう」と述べ、Xperiaの現行機種では対応しないことを明らかにした。

「料金プランはこれから詰める」

今回、NTTドコモはSIMロック解除に積極的な態度を示したが、導入の条件として「4キャリア同時展開」を総務省に提示している。「6月に総務省からSIMロック解除に関するガイドラインが出たが、やはり4事業者同じスタンスでの導入でなければならない。パブリックコメントでも表明したが、これはぜひ総務省にお願いしたいところ」と山田社長は強調した。

確かにNTTドコモだけがSIMロックを解除しても何の意味もない。通信方式が異なるKDDIは対象外としても、ソフトバンクモバイル、さらにはイー・モバイルにもSIMロック解除を求めるのは当然だろう。イー・モバイルの人気の携帯型無線LANルーター「ポケットWi-Fi」は現在、国内では1.7GHz帯の周波数でしかつながらないが、端末仕様上はNTTドコモなどが使用する2.1GHzにも対応している。

NTTドコモから見れば、自社ユーザーがドコモの端末のまま他社に乗り換えることもある一方で、他社ユーザーがSIMロックを解除した端末のままNTTドコモと契約することも可能になる。ではそのとき、NTTドコモはどんな料金プランを用意するのか。「それに関してはまだ詰め切れておらず、これから考えないといけない。ただ、基本的にはいまの料金プランが適用されるようにしていきたい」と山田社長は語る。

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