田中グリー社長 交流ゲーム、輸出産業に

2012/12/25付
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インターネットを通じて友人と一緒に遊ぶソーシャルゲーム(交流ゲーム)は世界で広がっている。スマートフォン(スマホ)が劇的に普及してきたからだ。パソコンの出荷台数を上回っており、今後はスマホが世界で最も売れるコンピューター端末になる。

田中良和氏

田中良和氏

なかでも新興国が注目だ。スマホの普及の伸びは先進国より新興国が大きい。家庭用ゲーム機の普及台数は2~3億台とされる。1台数百ドルのゲーム機で遊ぶのは、先進国の人が中心だった。これからはスマホを通じ、新興国でもゲームが遊べるようになる。スマホの台数は、家庭用ゲーム機の10倍になるとみられる。

当社は2011年1月から本格的に海外展開を始めた。米サンフランシスコを皮切りに約2年間で9カ国・地域に進出した。M&A(合併・買収)も進め、開発のスピード感を上げてきた。当社の交流ゲーム開発の経験と知識は世界でも評価され、一緒にやりたいと言われる。

採用もグローバル戦略を進めている。インドや中国、米国の大学を卒業した人にそのまま入社してもらうなど、日本語が分からなくても働ける環境を整えている。今では世界の社員の4割は日本国籍でない。東京オフィスでも12%は日本国籍以外の社員だ。米グーグルなどを競争相手に、優秀な人材を世界から集めないといけないと思っている。

世界に拠点があるなか、なぜ日本で交流ゲームを開発するのか聞かれるが、日本の開発は世界で通用する。優秀な人材がいれば、どこでも開発できるし、ネットを通じて全世界に一気に提供できる。原材料や輸送コストはかからないし、島国でも不利にならない。

ゲームに限らずコンテンツ産業は感性も問われるビジネスだ。感性はすぐに教えられるものではない。日本には子供の頃からアニメなどのコンテンツ産業に親しんできた人が多く、ゲーム開発には有利だ。データ処理など論理的・構造的思考にも日本人は強い。日本の強みを生かせる交流ゲームを世界で販売し、輸出産業として大きくしたい。

インターネットの可能性をいろいろ形にして世界展開するのも我々の役割だ。広告やベンチャー投資、グッズ販売など様々なネット関連事業を展開していく。

グリー社長 田中良和氏 (たなか・よしかず) 1999年(平11年)日大法卒、ソニーコミュニケーションネットワーク(現ソネットエンタテインメント)入社。00年楽天入社。個人の趣味としてパソコン用交流サイトを開発した04年に楽天を退社し、グリーを設立。
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